「AI×家計簿」を軸にB/43は「ワンバンク」へ 刷新の背景やキャラクター誕生の狙いをデザイナー陣が語る

「AI×家計簿」を軸にB/43は「ワンバンク」へ 刷新の背景やキャラクター誕生の狙いをデザイナー陣が語る
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2025/05/21 08:00

 プリペイド式のカードサービスとしてコアなファンユーザーを獲得していた「B/43(ビーヨンサン)」が今年3月にリブランディングを実施。新名称「ワンバンク」として生まれ変わり、AIアシスタントキャラクター「ワンバン」も誕生。AI家計簿アプリとしてリニューアルを果たした。今回は、同サービスを展開するスマートバンク社にインタビューを実施。リブランディングに至った経緯やデザイン面でのアプローチなどについて、プロジェクトメンバーであったCXOのtakejuneさん、デザイナーの長谷川真澄さんと原田詩織さんに話を聞いた。

きっかけは「いち早くAIを活用した家計管理サービスを」という思い

――まずリブランディングに至った経緯をお聞かせください。

takejune 「B/43」サービスのなかでも、共同口座を2枚のカードで管理できる「B/43ペアカード」がカップル向けのサービスとしてユーザーから支持を集め、一定の規模に成長していました。一方、我々が目指している成長度にはまだ届いていないことに課題を感じ、さらなる拡大を図るべくコンセプトを見直すことに。これが2024年の4月から6月ごろのタイミングでした。

株式会社スマートバンク 取締役CXO 竹渓潤さん
株式会社スマートバンク 取締役CXO takejuneさん

我々のミッションは「お金を『使う』『貯める』『増やす』を当たり前にできるようにすること」。このうちまず「使う」という部分で役に立つことができるよう、家計簿アプリとVisaプリペイドカードをセットで使うサービスジャンル「家計簿プリカ」を提供してきました。

そういった状況下で改めて市場の全体像を俯瞰してみると、手入力する家計簿アプリや口座連携でお金を管理できるサービス群が大きく広がっている一方、「家計簿プリカ」というジャンルはそのなかに小さくとどまっている程度。ユーザーを広げるためには、ここから間口を広げていくことが必須でした。

そんななか、LLM(大規模言語モデル)が登場。市場全体が大きく変化していることを実感しました。いち早くAIを活用した家計管理サービスをつくることで家計管理の市場にも変革を起こし、内部の価値を広げていくタイミングは今だ――。そう考えました。

長谷川 デザインチームとしては、7名いるデザイナーそれぞれが重要な役割でこのリブランディングに関わっています。私はユーザーリサーチやアプリの体験設計をメインで担当し、原田さんはコミュニケーションデザイナーとしてキャラクター制作の進行、ビジュアライズのデザインなどをリードしていました。

株式会社スマートバンク プロダクトデザイナー 長谷川 真澄さん
株式会社スマートバンク プロダクトデザイナー 長谷川 真澄さん