SNSにおけるクリエイターの収益手段と「SNSマンガ×広告」の相性
個人で活動するクリエイターが収益化する方法として、コミケなどの同人イベント、デザインフェスタなどのアートやクラフトのイベントでのグッズ販売などは古くから存在しており、その告知手段としてTwitterをはじめSNSが以前から有効活用されていました。
またSUZURIやBASEなどのサービスを活用した、ECでのグッズ販売も収益源のひとつになっています。イラストなどを得意とする個人クリエイターの販売が主であるSUZURIだけで、年間の流通額は32億円を超えています。
最近では、SNSでの活躍を見た出版社からオファーがあり書籍の出版に至るというケースも増えています。2015年に鴻池剛さんの『鴻池剛と猫のぽんた ニャアアアン!』がヒットし、それを契機に出版社がSNSで作品を探す動きが本格化したように感じています。ただ以前のTwitterやInstagramでは、どれだけリツイートされてもそれ自体で収益を得ることはできず、これらはSNSを誘導装置として機能させる収益方法でした。
そんななか、SNS上の広告として、マンガやイラスト、アニメを制作するという新たな収益手段が確立されました。サービスや商品を紹介する数ページのマンガやイラストに「#pr」などがついた投稿を見かけることも増えましたが、こうした投稿に代表される手法です。Mintoでも「SNSコンテンツ×広告」を2016年に事業化しましたが、SNS広告市場の成長とともに発注は増え続けています。広告であってもコンテンツの質がより重要視されるSNSにおいて、マンガやイラストの活用は、トレンドではなくいち手法として定着したと言えると思います。弊社は年間で300名弱のクリエイターと取引をしていますが、収入が年間1千万円を超えるクリエイターも多数存在します。