各メディアの特性を活かした運用を UCC上島珈琲の主力は「Instagram」
UCC上島珈琲では、2022年1月にブランドマネジメント部を発足し、UCCブランドの価値向上に向けたマーケティングにも注力している。同部署発足の背景について、SNSマーケティング全体のマネジメントや、YouTube、LINEのアカウント運用を担う大澤 拓生さんは次のように述べる。
「ブランドマネジメント部立ち上げのあと、“ブランドセントリック”なマーケティングへシフト。その転換とともに、SNSをはじめとしたオウンドメディアも全体戦略に沿った活用へと方針を変えました」
現在、ブランドマネジメント部としては、UCC全体のブランドイメージ向上を目的に、オウンドメディア「UCC COFFEE MAGAZINE」や会員サイト「Club UCC」に加え、「X」「Instagram」「YouTube」など、複数のSNS公式アカウントを展開・運用している。
「UCCというブランド認知や好意度を獲得しながら中長期的な視点でファンを作ること、そしてポジティブなUGCを増やしていくことにあります。その中心となっているのは、XやInstagramです。時節やイベントを絡めたコミュニケーションを介し、SNS上のユーザーから発信されるUCC製品に関するUGC創発を狙っています。
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— UCC上島珈琲☕️ (@UCC_COFFEE) February 14, 2024
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また、Youtube『UCCコーヒーアカデミー』では、UCCに所属するコーヒーのプロフェッショナルな人材を価値として、一般ユーザーへの接点を広げる活動を行っています」(大澤さん)
複数のSNSアカウントを使い分けるうえで、各メディアの特性を活かした運用は欠かせない。UCCでも、XやInstagramなどで運用の方針を変えている。Xでは、リアルタイムのトレンドや拡散性を意識した企画づくりを心がける一方、Instagramではノンバーバルで拡散力が高いメディアではないという特性を活かし、コーヒー好きなコミュニティに対するエンゲージメント獲得を目的としている。
これについて、同チームでXとInstagram、会員サイトの「Club UCC」の運営を担当する金崎未奈さんは次のように補足する。
「時節を考えながらトレンド予測することもありますし、トレンドに入ったワードから企画を練ることもあります。そこからUCCアカウントと接点をもっていただき、最終的にUCCの情報にアクセスしてもらえるようなイメージです。一方Instagramだと撮影にもこだわっており、“コーヒーのある生活”に共感してもらえるような企画をつくっています」
また企業によっては、商品ブランドやキャンペーンごとにアカウントを作成することもあるだろう。UCCでは商品ブランドごとのアカウントはなく、UCC公式としての1アカウントを運営している。これについて同チームの吉場 麻紀さんは「お客さまがさまざまなライフシーンでコーヒーを楽しまれるとき、どんなスタイルにも対応できるカテゴリを揃えていることに起因します」と説明。吉場さんはおもにオウンドメディア「UCC COFFEE MAGAZINE」の運用を担っており、XやInstagramにも携っている。
「UCCは、ご家庭向けのコーヒーブランドを製造し販売しているメーカーですが、お客さまのなかには、家でレギュラーコーヒーを淹れるだけでなく、出先ではコンビニなどで缶コーヒーやPETボトル入りのコーヒーを飲む方もいる。UCCのどのブランドであっても、コーヒー好きな方が『UCCの商品なら』と信頼して手に取ってもらうことを考えると、ひとつのアカウントで運用するメリットもあるのではないかと感じています」(吉場さん)