[新連載]TikTokアカウント運用でおさえておきたい、10個のNG項目とは

[新連載]TikTokアカウント運用でおさえておきたい、10個のNG項目とは
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 TikTokに特化したアカウントや広告運用などを担うstudio15でアカウント運用チームの責任者をつとめる畠山さんが、TikTokアカウント運用をレベルアップさせるためのノウハウを届ける本連載。初回は「10個のNG項目」についてです。

 はじめまして、TikTok特化の広告代理事業やアカウント運用代行、動画制作事業、プロダクション事業を行っているstudio15株式会社の畠山翔です。

 前職では大京警備保障で自社のTikTokを運用し、フォロワー数0人から2年で300万人のアカウントに育ててきました。現在はstudio15のクリエイティブ事業部およびアカウント運用チームの責任者や、TikTok運用者育成スクール「ゼロディレ-TikTokコース-」の講師などもつとめています。

 この連載では「TikTok運用道場」と題し、弊社で行った事例を交えながらTikTokアカウント運用をレベルアップさせるためのノウハウをお届けしていきます。

TikTok運用で大切なのは「マインド」

 普段、皆さんはどういった理由でTikTokを運用していますか?「会社や商品をもっとアピールしたい」「売上をあげたい」「認知度を向上させたい」などさまざまな理由があると思います。今回は、それらを達成するために重要な項目として「マインド」を取り上げていきます。

 日々さまざまな企業さんのコンサルティングを行ってきましたが、そのなかで伸びているアカウントと苦戦しているアカウントの違いが見えてきました。

 そのひとつが担当者の「マインド」です。そう聞くと根性論と思われるかもしれませんが、少し違います。先に結論をお伝えすると「会社のアピールをしたい」と強く思っている担当者ほど失敗していたのです。「それの何がダメなんだろう」と意外に感じた方もいるかと思いますので、順を追って説明していきます。

TikTok運用者チェック10項目

 まず、次の10項目を確認してみていただきたいです。いくつ当てはまったか数えてみてください。

□認知より商品訴求を優先したい
□人物を出したくない
□TikTokのトレンドはおもしろくないからやりたくない
□自分たちオリジナルのコンテンツを投稿したい
□社内のチェックが厳しいためおもしろい動画が作れず不満がある
□TikTokにかけられる時間が少なく、このままだと上手くいかないと思っている
□最近の20代の流行がわからない
□動画作成中に笑ってしまったり、勉強になるな、と感じたりすることはない
□自社のコンテンツ(商品・サービス)をどうアピールすれば良いのかを常に考えている
□しっかりアピールするため、1カットずつ“見せる”動画を作成している

 これらは企業アカウントでよくやってしまいがちな行動ではあるものの、上手くいっていないアカウントに多く見られる項目です。もし5個以上当てはまっていたら、すぐに改善策を練ったほうが良いでしょう。それではひとつずつ解説していきます。

チェック項目1:認知より商品訴求を優先したい

 売上を上げるために商品を訴求するのは当然のことですが、ことTikTok運用においては悪手となりえます。TikTok運用の基本の流れは「認知を向上させ視聴してもらえる環境を整え、十分なファンを獲得したあとに商品の訴求を行う」こと。商品訴求動画は、一般的にあまり伸びないからです。

 TikTokのユーザーは普段の生活で得られないワクワクやドキドキを感じるため、またエンタメ体験を享受するために動画を視聴しています。そんななかで商品や会社名をテロップで記載した動画に出会うと、「広告動画」だと感じてスワイプされてしまいます。

 では成功している企業アカウントではどうしているのか。商品を登場させている場合でも、商品名はあえて出さずに投稿しているのです。それでも機能を訴求することはできますよね。商品も出して商品名も覚えてもらって、ついでに会社名もと欲張らず、まずはアカウントの認知獲得に注力することが、成功への近道なのです。

事例紹介 tsulunos【群馬県公式】さま

 最近では企業だけでなく自治体も、自然に訴求するためにショートドラマを活用するケースが増えてきています。

@tsulunos @✝️きょんぺい🕊 #群馬県 #カップル #結婚 #おもちゃと人形自動車博物館 #ショートドラマ #グンマーみたいだ ♬ オリジナル楽曲 - tsulunos【群馬県公式】

 tsulunosさまはショートドラマ14本を作成し、その再生回数は合計1,000万回超え。告知用のティザー動画では現役の群馬県知事も出演し、TikTokクリエイターの「きょんぺい」を起用した動画は、600万回再生を記録しました。

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