アドビ、Adobe IllustratorとAdobe Photoshopの強力な新機能を発表

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2024/07/26 09:00

 アドビは、Adobe IllustratorとAdobe Photoshopにおいて、日々のクリエイティブワークフローを加速し、クリエイティブコントロールをさらに強化する画期的な新機能を発表した。 Adobe Illustratorの最新バージョンでは、プロのデザイナーやイラストレーターが、アイデア出しから制作まで、ブランドグラフィックやロゴからアイコン、製品パッケージ、マーケティングアセットの制作、さらにはパターンの作成にわたるさまざまな分野において、より簡単に、より迅速にビジョンを具現化するための新たな方法を提供する。また、Adobe Photoshopの最新バージョンでは、クリエイターがデザインコンセプトから複数のバリエーションを派生させながら迅速にアセット作成を開始し、より効率的に差別化されたカラーやスタイルを持つ複雑なカスタムされた成果物を作成するための新しい方法が提供される。

 また、Adobe Illustratorでは、コンテキストタスクバーに直接テキストプロンプトを入力することで、デザイナーが詳細なベクター図案を既存のシェイプに素早く追加できる新機能「生成塗りつぶし(シェイプ)」(ベータ版)をはじめとする、クリエイティブワークフローを加速させる数々の機能が強化される。生成塗りつぶし(シェイプ)(ベータ版)には、最新のFirefly Vector Model(ベータ版)が搭載され、クリエイターにさらなるスピード、パワー、精度を提供できるように設計されている。Adobe Illustratorの「寸法ツール」、「モックアップ」(ベータ版)、「コンテキストタスクバー」、「Retype」、強化された「選択ツール」、「生成パターン」(ベータ版)や「スタイル参照」、その他の革新的な機能やワークフローの強化により、デザイナーは面倒な作業を高速化し、時間を節約することで、自分の好きな作業に集中して取り組むことができるようになる。

 Adobe Photoshopでは、「選択ブラシツール」、「調整ブラシツール」、「テキスト」、「コンテキストタスクバー」の機能拡張により、制作ワークフローの基礎部分を加速し、反復作業を合理化する機能が導入されている。これらのツールにより、画像の選択、合成、調整、テキストレイアウト作業において、生産性、精度、コントロール性が新たなレベルへと引き上げられる。Adobe Photoshopでは、Adobe Firefly Image 3 モデルを搭載した「画像を生成」機能により、新しい発想と創造ができるようになる。

あらゆる分野のデザイナーに生産性と精度を提供

 このツールは、広告や販促画像のバリエーション作成から、デジタルドローイングやイラスト、ファッションシルエットへのパターン追加、インスピレーションやムードボード作成までの、あらゆるデザインワークフローをサポートする。デザイナーは、複数のパターンやデザインオプションを一挙に作成して製品パッケージをテストしたり、異なる季節ごとのバリエーションの広告を比較検討したり、たくさんの組み合わせの製品モックアップでデザインを制作することができる。

 Adobe PhotoshopとAdobe Illustratorにおいて、AIベースのクリエイティブアシスタントの役割を果たすAdobe Fireflyにより、以下の数々の生成AIイノベーションが実現した。 

  • Adobe Illustratorの生成塗りつぶし(シェイプ)(ベータ版)は、デザイナーが独自のスタイルでシェイプに詳細なベクター図案を素早く追加できる機能。コンセプトのアイデア創出に利用したり、既存の作品やデザインにディテールを加えるために利用できる。   
  • Adobe Illustrator の強化された生成パターン(ベータ版)機能により、クリエイティブプロセスがスピードアップし、デザイナーはシンプルなテキストプロンプトを使用して、デザインプロジェクト全体でカスタマイズされたベクターパターンを考案、作成、拡大することができる。   
  • Adobe Illustratorのスタイル参照機能により、デザイナーは、被写体、シーン、アイコンなど、独自のスタイルにマッチしたベクターグラフィックをすばやく編集し、拡大・縮小も思いのまま。   
  • Adobe Photoshop の画像を生成機能では、Adobe Firefly Image 3 モデル により、Adobe Photoshop上に用意された各種の新しいコントロールを使い、強力なクリエイティブコントロールのもとでアイデア創出やコンテンツ作成を迅速に進められる。

 デザイナーの生産性を高め、より多くの時間をクリエイティブな作業に使えるように、Adobe IllustratorとAdobe Photoshopでは次の機能が導入され、クリエイティブなワークフローを加速する。

  • Adobe Illustratorのモックアップ機能は、製品パッケージやアパレル製品などのオブジェクトの表面にアートを簡単に配置し、オブジェクトの曲線やエッジに沿わせてアートを自動的に変形する機能。これにより、高品質なビジュアルプロトタイプを簡単に作成できる。
  • Adobe Illustratorの寸法ツールは、パッケージデザイン、建築図面、ファッションパターンなどで、プロジェクトに正確なサイズを簡単にプロットできるようにする。
  • Adobe IllustratorのRetype機能により、デザイナーは静止テキストを編集可能なライブテキストに簡単に変換できるだけでなく、プロジェクトに最適なフォントを特定することができる。 
  • Adobe Illustrator のさまざまな選択機能が強化された。新たに長方形なげなわ選択が追加されたことで、デザイナーはより正確に、より精密にオブジェクトを選択できるようになった。これは、複雑な図案やオブジェクトが密集したデザインでとくに役立つ。
  • Adobe Illustratorのパンとズームツールが強化され、より高速でスムーズなパフォーマンスを実現する。これにより、デザイナーは複雑で広大なデザインでも、高速かつ簡単に操作できるようになった。3.13%〜64,000%の範囲で拡大縮小が自在で、従来に比べ、最大10倍の高速化を実現している。
  • コンテキストタスクバーは、ユーザーのデザインプロセスに関連の高い次のステップにアクセスできるメニューを提示することで、ワークフローをスピードアップする。 
  • Adobe Photoshopの選択ブラシツールにより、選択、合成、フィルターの適用を直感的に行うことができる。
  • Adobe Photoshop の調整ブラシツールにより、画像の一部分に対して非破壊的な調整を簡単に適用できるようになった。
  • Adobe Photoshopでは、テキストが強化され、箇条書きや番号付きリストの作成がより速く、より簡単にできるようになった。また、コンテキストタスクバーの機能拡張の一環として、シェイプやオブジェクトの回転で頻繁に使う設定が追加された。 

クリエイターフレンドリーなAIへの取り組み 

 アドビは、これからの時代においてクリエイターにとって信頼できるパートナーとなることを決意しており、クリエイティブコミュニティを尊重しサポートする形でテクノロジーをツールに統合していく。そしてアドビは、クリエイターフレンドリーなアプローチを取り、説明責任、社会的責任、透明性という同社のAI 倫理原則に従ってAIの開発に取り組んでいる。具体的には以下を含む。

  • アドビはクリエイターの権利を尊重し、ユーザーのコンテンツでの学習トレーニングは一切行わない。
  • Adobe Fireflyは、Adobe Stock などのライセンスコンテンツやパブリックドメインコンテンツで学習されており、商用利用しようできるように設計されたクリエイター中心の生成 AI モデルを提供し、クリエイティブコミュニティをサポートする形でAIテクノロジーを提供する。 
  • アドビは、Adobe Photoshop、Adobe Express、Adobe Illustrator、Adobe Substance 3D、Adobe InDesign など、クリエイティブ コミュニティが毎日活用できるワークフローに直接統合して、生産性を向上させ、より多くの時間をクリエイティブな活動に割けるようにするために、Adobe Fireflyを構築した。
  • アドビは、クリエイターの帰属とコンテンツの出所を示すコンテンツ認証情報などの取り組みを通じて、ユーザーを保護する方法を革新し続けている。