ライゾマティクス、展覧会「recursive」を開催 「AIの再帰的な自己学習と創造性の進化」をテーマに新作発表

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2024/09/11 07:30

 ライゾマティクスは、2024年9月14日(土)から10月3日(木)まで、東京・表参道のOMOTESANDO CROSSING PARKで展覧会「recursive」を開催する。「recursive」は、「AIの再帰的な自己学習と創造性の進化」をテーマにした展示で、屋内外で映像作品を展開する。

Rhizomatiks「recursive」メインビジュアル
Rhizomatiks「recursive」メインビジュアル

 ライゾマティクスは真鍋大度氏・石橋素氏が主宰するクリエイティブコレクティブで、技術と表現の新しい可能性を探求し、研究開発要素の強い実験的なプロジェクトを中心に活動しながら、メディアテクノロジーと身体性の関係を実践的に探求している。

 同展ではキュレーターに長谷川祐子氏(金沢21世紀美術館館長)を迎え「recursive」と題し「AIの再帰的な自己学習と創造性の進化」をテーマに、会場の屋外と屋内両方のスペースを活かし映像作品などを展示する。現在、現代アートギャラリーKOTARO NUKAGA(天王洲)で開催中のライゾマティクス個展「Rhizomatiks Beyond Perception」では「AIと生成芸術」をテーマに新作を発表しており、本展「recursive」は天王洲の展示をさらに発展させ、新作の映像作品などを発表する。

OMOTESANDO CROSSING PARK外観
OMOTESANDO CROSSING PARK外観
OMOTESANDO CROSSING PARK イメージ
OMOTESANDO CROSSING PARK イメージ

Introduction by Rhizomatiks

 本展は、KOTARO NUKAGA(天王洲)で開催中の「Rhizomatiks Beyond Perception」にて発表した、ライゾマティクスが独自に作成した画像のみで学習したAIモデル「Beyond Perception Model」を発展させ、「AIの再帰的な自己学習と創造性の進化」を探求する、現在進行形のプロジェクト。

 本展の試みとして屋内外で作品を展開し、表参道の交差点に大型LEDと、LEDの画面そのものを映すカメラを設置。LEDはAIモデルが生成した結果を表示し続け、AIモデルはカメラに映し出される自己の姿を用いて、モデル自体を進化させ続ける。

 また展示室内では、AIモデルの再起的な学習過程を観察することが可能。生成AIモデルは自己の生成データで学習をし続けると、進化するのではなく逆に崩壊する可能性もはらんでいるが、本作品はAIの自己学習に人が介在することでモデルが崩壊することを回避し、単なるフィードバックや機械的な学習を超えた、創発的な表現の実現を目指している。本展はその全容を作品として展示するという試み。

 さらに、学習のプロセスには、カメラに映る鑑賞者自身の姿も影響を与える可能性を秘めている。鑑賞者の存在が、AIの創造性にどのような影響を与えるのか。ライゾマティクスが切り拓く、AIと人間の共創による新しい芸術体験。それが「recursive」となる。

 また、本展を主催するanonymous art projectは、若手から世界で活躍するアーティスト、キュレーターを、東京・表参道と名古屋・栄から応援する新しいプロジェクト。本展の会場であるOMOTESANDO CROSSING PARKでは、過去に著名キュレーターをゲストに、鬼頭健吾、毛利悠子など気鋭のアーティストによる展覧会を主催している。

開催概要

  • アーティスト:ライゾマティクス
  • 会期:2024年9月14日(土)-10月3日(木)
  • 開廊時間:10:00-20:00 ※会期中無休 ※入場無料
  • 会場:OMOTESANDO CROSSING PARK(東京都港区南青山5丁目1-1)