キヤノンは「EOS VR SYSTEM」の3D映像撮影用レンズとしてAPS-Cサイズカメラに対応した(※1)「RF-S7.8mm F4 STM DUAL」を2024年11月中旬に発売する。
キヤノンは、2021年に3D VR映像撮影システム「EOS VR SYSTEM」を立ち上げ、幅広い分野におけるVR映像制作をサポートしてきた。新製品「RF-S7.8mm F4 STM DUAL」は、新たにユニークな映像表現に挑戦したいクリエイターのニーズに対応した、3D映像撮影が可能な「EOS VR SYSTEM」のRFレンズ。被写体に寄った近距離での撮影において高画質で立体感のある撮影を実現し、映像表現の幅を拡大する。
おもな特徴
被写体に迫った近接撮影において立体感のある映像撮影を実現する3Dレンズ
ふたつのレンズの間隔を「RF-S3.9mm F3.5 STM DUAL FISHEYE」(2024年6月発売)より狭い約11.8mmとすることで、被写体までの距離が50cm未満の近接撮影でも高画質な3D映像を撮影することができる。料理やペーパークラフトなど手元で作業をするシーンや、ペットなど被写体に寄った撮影においても、質感や立体感を表現した映像を実現し、まるでそこにあるかのような3D映像を楽しむことが可能。
画面全体での高画質とAF機構の搭載などによる快適な操作性を両立
「UDレンズ(※2)」2枚を含む7群9枚のレンズを効果的に配置することで、画面全体での高画質を実現している。また、プリズムを用いないレンズ構成とすることで、質量約131gの小型・軽量設計を実現。さらに、ステッピングモーター(STM)で駆動する二眼連動のAF機構を搭載し、一般的なRFレンズと同様の操作感で高速・高精度なAFを可能としている。
「EOS VR SYSTEM」専用アプリケーションとの組み合わせによりさまざまな視聴フォーマットに対応
「EOS VR SYSTEM」用のPCアプリ「EOS VR Utility(※3)」では、3D Theater形式での出力に加えて、180°VRフォーマット、360°VRフォーマット、「Apple Vision Pro」の「空間ビデオ」に対応したMV-HEVCフォーマットに変換(※4)できる。また、「Adobe Premiere Pro」(別売)専用プラグイン(※5)「EOS VR Plugin for Adobe Premiere Pro(※3)」では、180°VRフォーマットへの変換ができるなど、さまざまな視聴フォーマットに対応している。
- ※1:2024年10月29日時点での対応カメラは「EOS R7」(2022年6月発売)のみ。Ver1.6.0以降のファームウェアの適用が必要。
- ※2:「UD(Ultra low Dispersion=特殊低分散)ガラス」を用いたレンズ。
- ※3:有償プランへの加入により、本アプリケーションのすべての機能をご使用いただけます。対応OSは、Windows/macOS。
- ※4:MV-HEVCフォーマットへの変換はmacOSかつApple Silicon Macのみ。
- ※5 :アプリケーションの機能を拡張するソフトウエア。