エビリーが「2024年YouTube流行語大賞」を発表 今年もっとも輝いたのは「猫ミーム」

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2024/11/29 11:00

 YouTubeデータ分析ツール「kamui tracker(カムイトラッカー)」を運営しているエビリーは、2024年のYouTube上でトレンドになったキーワードを調査し、YouTube流行語大賞を発表しました。調査にあたっては同社の「kamui tracker」を活用している。

流行語大賞とは

 2024年、YouTubeを盛り上げたキーワードを調査し、エビリー独自の「YouTube流行語大賞」を発表した。本調査は同社が開発したYouTube分析ツール「kamui tracker」で独自に集計したデータを用い、YouTube上で急上昇したキーワードの出現回数や、各キーワードに関連する動画数の増加を日次で集計している。

 これらのデータをもとに、動画投稿本数や上昇率などの要素を総合的に評価し、2024年のYouTube流行語大賞を決定した。

流行語大賞は「猫ミーム」

 「猫ミーム」とは、現場猫や仕事猫など、猫に関するインターネットミーム全般を指す言葉。今年は特に、「#猫ミーム」というハッシュタグを用いて、耳に残るBGMと猫のおもしろ映像を組み合わせた動画が話題を呼び、投稿数は2万件近くに達した。

 猫ミーム動画は2024年2月ごろからTikTokやYouTube Shortsで急増し、現在ではBGMとの合成だけでなく、日常の猫の姿やゲーム風の演出を取り入れたもの、さらにはセリフを加えたものなど、多様な形式で展開されている。

 ジャンルを問わず多くの投稿が行われ、幅広い層から支持を受けたことから、2024年のYouTube流行語大賞に選ばれた。

その他ノミネートワードの紹介

ノミネートワードの一覧(順不同)

  • Bling-Bang-Bang-Born / Creepy Nuts
  • 都知事選
  • 円安 / 新NISA
  • 8番出口
  • 大谷翔平、50-50
  • にじGTA
  • しかのこのこのここしたんたん / シカ色デイズ
  • はいよろこんで
  • ショートドラマ

 「猫ミーム」と合わせて、10のキーワードをノミネートした。音楽系のワードが3つ、ゲーム系のワードと政治経済系のワードを2つ選出した。多種多様のキーワードがあったが、「踊ってみた」などでバズることの多い音楽系が頭ひとつ出た形となる。

Bling-Bang-Bang-Born / Creepy Nuts

 Creepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」は、アニメ『マッシュル-MASHLE-』第2期のオープニング主題歌として大ヒットを記録した。YouTubeに投稿された公式ミュージックビデオは、現在までに2.7億回以上再生されている。

 さらに、アニメのオープニングムービーに合わせた「BBBBダンス」が楽曲のテンポの良さと相まって話題となり、各SNSで「踊ってみた」動画が次々と投稿された。この現象により、楽曲とアニメの認知がさらに広がり、多くのファンを獲得した。

都知事選

 2024年7月に実施された東京都知事選挙では、立候補者数が過去最多の56人にのぼった。YouTubeを活用した選挙活動の増加が顕著で、4年前の都知事選と比較すると、関連動画の投稿数は約2倍に増加していた。

 とくに、元広島県安芸高田市長の石丸伸二氏によるSNSを駆使した選挙活動が注目を集めた。石丸氏は市長時代から議会とのやり取りをメディアやSNSで発信しており、その実績を生かしたSNS戦略によって、今回の都知事選でさらに知名度を向上させた。

 石丸氏の関連動画は、選挙期間中に総視聴回数1.5億回を記録。そのうち半数近い6,700万回が切り抜き動画によるもので、演説の拡散を積極的に呼びかけた石丸氏のYouTube戦略が功を奏した。また、無党派でありながら、小池百合子氏に次ぐ2番目の得票数を獲得した。

8番出口

 『8番出口』はウォーキングシミュレーターと呼ばれるジャンルのゲーム。駅の通路に閉じ込められたプレイヤーが、間違い探しをしながら「8番出口」を目指すという内容になっている。ゲームの基本的なルールは非常にシンプルで、通路に異変がなければそのまま進み、異変があれば通路を引き返すというもの。

 一見すると単純なゲーム性だが、発生する異変が非常にユニークであったり、気づきにくいものだったりする。また、こうした異変は「配信映え」するものが多く、ゲーム配信者をはじめ、アイドルやVTuberなど、さまざまなジャンルのクリエイターが実況コンテンツを配信していた。

調査概要

  • 調査期間:2024年1月1日〜2024年11月5日
  • 調査ツール:YouTubeデータ分析ツール「kamui tracker」
  • 調査対象:上記調査期間に投稿された国内チャンネルの動画 11,700,102本
  • 調査条件:2023年の投稿本数と比較した時の上昇率、実際の投稿本数、動画コンテンツ内容など総合的に評価し、ノミネートと大賞を選出