カルチャーデザインファームのKESIKIは、三菱電機のデジタル基盤「Serendie(セレンディ)」のブランドアイデンティティおよび、共創基盤「Serendie Street」におけるクリエイティブディレクションを行った。本プロジェクトは、トータルデザインディレクションを担うデザインスタジオ「&Form(アンドフォーム)」を筆頭に、多様なクリエイティブチームとのコラボレーションにより実現した。
ブランドを象徴する共創空間「Serendie Street Yokohama」と「Serendie」の公式ウェブサイトがオープンし、データを活用した共創プログラムと新たなカルチャーの浸透を加速させる。
プロデュースの背景
KESIKIは、“カルチャー”を軸に企業の新規事業支援や組織変革、ブランディングなどを手がける、カルチャーデザインファーム。
今回KESIKIは、三菱電機のDXを加速させる新デジタル基盤「Serendie」のブランドアイデンティティと、そのプロジェクトを推進する共創空間「Serendie Street Yokohama」におけるクリエイティブディレクションを行った。
三菱電機「Serendie」は、さまざまなデータを分析・活用し、新たな価値を持続的に創出する「循環型 デジタル・エンジニアリング企業」への変革を加速させるデジタル基盤。「Serendie Street Yokohama」はその第一の拠点として、データを活用した社内外の共創を加速させること、そしてアジャイルな開発カルチャーを社内に浸透させることが求められていた。
KESIKIは、三菱電機DXイノベーションセンターと共に、国内外のリサーチやワークショップからインサイトを抽出し、共創空間のビジョンやコンセプトを設計。トータルデザインディレクションにデザインスタジオ「&Form」、空間デザインに「YOHAK DESIGN STUDIO(ヨハク デザイン スタジオ)」、ウェブデザインに「Semitransparent Design(セミトランスペアレント・デザイン)」など、多様なクリエイティブパートナーとのプロジェクトチームを組成し、ブランドアイデンティティ、コミュニケーション戦略、空間デザイン、コミュニティデザインなどを全体ディレクションした。
三菱電機「Serendie」は、さまざまなデータを分析・活用し、新たな価値を持続的に創出する「循環型 デジタル・エンジニアリング企業」への変革を加速させるデジタル基盤。「Serendie Street Yokohama」はその第一拠点として、データを活用した社内外の共創を加速させること、そしてアジャイルな開発カルチャーを社内に浸透させることが求められていた。
ブランドシステムの概要
ブランドアイデンティティ
デザインスタジオ「&Form」とともに、ブランドのコアとなるVIとバリアブルフォントを基軸としたブランドデザインシステムを構築した。Serendieの頭文字「S」を多様に象徴するようなさまざまな半円同士が新たな出会いによって結びつき、それぞれの円を生み出してゆく、新たなひらめきと創造の循環が生み出されるコンセプトを体現している。VIを軸にしたバリアブルフォント、デザイン生成システムによって、個別のプロジェクトやイベントなどのロゴが簡単に作成できるブランドアイデンティティシステムを構築した。
このブランドアイデンティティシステムは、プロダクトUIをコンポーネントによってスピーディーに開発できる「Serendie Design System」にも応用されている。
また、「Serendie」のコンセプトコピーを含めた、バーバルアイデンティティも策定した。
空間デザイン
コクヨのインハウスデザインコレクティヴ「YOHAK DESIGN STUDIO」とともに、「Serendie Street Yokohama」の共創スペースをデザイン。“実験と共創のストリート”をコンセプトに、偶発的な出会いやひらめきが生まれ、アジャイルな働き方ができる空間を考案した。デスク、チェア、造作棚などの家具を「WOOD YOU LIKE COMPANY」が手掛け、建築スタートアップ「VUILD」がデジタルファブリケーションで茶室を造作している。カフェ、ライブラリー、スナック、展示スペースなどのコンテンツもプロデュースしている。
コミュニティ/エクスペリエンスデザイン
共創空間をベースに、社内外が交わるコミュニティ活性化のための戦略を「MIRAI-INSTITUTE」とともに策定。コミュニティアイテムの制作や交流イベントの企画、アプリケーション開発プロジェクトも始動している。今後、コミュニティオーガナイザーが常駐し、共創空間でのコラボレーションやカルチャー浸透を促進する。
コミュニケーション戦略
三菱電機の変革の象徴として、新たなカルチャーや多様なコラボレーションを生み出すためのコミュニケーションを設計。ウェブサイト構築と社内外に向けたメディア発信、ティザー動画などをディレクションした。今後も、ウェブマガジン、ムービー、イベント、ライブ配信など、複合的なコミュニケーションの展開を予定している。