AIが変えるデザインの未来:2025年注目のAIグラフィックデザインツール9選

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2025/06/18 08:00

7.Jasper:文章生成に強いAIコピーライター

出典:Jasper
出典:Jasper

 グラフィックデザインそのものではなく、ビジュアルに添えるテキストやキャッチコピーをAIで生成するという観点で注目されているのがJasper。ブログ、広告、SNS、商品説明文など、あらゆる文脈に応じた文章を高精度で作成。画像とテキストを一貫して設計したい場面で力を発揮する。

8.Uizard:UIデザインを高速プロトタイピング

出典:Uizard
出典:Uizard

 手書きスケッチや自然言語の説明をもとに、ウェブサイトやアプリのUIを自動生成するツール「Uizard」。非デザイナーでも簡単に使える点が強みで、製品アイデアをすぐに形にしたいスタートアップやプロダクトマネージャーに支持されている。開発中のプロジェクトにチームメンバーを編集者や閲覧者として呼ぶことができるため、協働作業に強くチーム開発にも向いている。

9.NVIDIA Canvas:AIによる風景ペイントツール

出典:NVIDIA Canvas
出典:NVIDIA Canvas

 NVIDIA Canvasは、粗い線画や単語を入力するだけで、リアルな風景画をAIが生成するペイントツール。山、雲、水辺などの自然要素を自在に組み合わせることができ、コンセプトアートやゲーム開発などの初期スケッチに最適。GPUパワー(画像や映像、3Dグラフィックス、AIによる描画処理などを高速に行う性能)を活かした描画が魅力。

ツールをどう選ぶ?スキル別おすすめガイド

 AIグラフィックデザインツールは多機能かつ多様化が進んでおり、すべてのユーザーに万能な「正解」は存在しない。そこで、自分の目的やスキルに応じて適切なツールを選ぶための視点を整理してみよう。

初心者向け(非デザイナーや初めてAIツールを使う人)

  • Designs.ai:ロゴや動画をAIが自動生成。質問に答えるだけの簡単操作。
  • AutoDraw:手描きをAIがスマートなアイコンに補完。教育や資料づくりにも。
  • Khroma:好みの色を学習してパーソナルな配色パターンを提案。色選びに迷う人に最適。

中級者・マーケター・ブランディング担当にオススメ

 ある程度のデザイン経験があり、マーケティングやブランド展開に関わる人には、以下のツールが使いやすい。

  • Designs.ai:統一感のあるブランド素材を一括作成可能
  • Let’s Enhance:素材の高画質化で見た目の印象UP
  • Khroma:自社の世界観に合った配色提案に最適
  • Jasper:ビジュアルに合わせたコピーライティングをAIが生成

上級者・プロフェッショナル・開発者向け

 制作現場のプロや、ウェブ開発・アプリ設計に携わる人には、より高度な制御や連携が可能な以下のツールがオススメだ。

  • Adobe Sensei:Photoshop/Illustratorユーザー必携のAI支援エンジン
  • Uizard:スケッチからUIを高速設計。プロダクト開発初期に有効
  • Fronty:画像からHTML/CSS生成。ウェブ実装の負担を軽減
  • NVIDIA Canvas:リアルなコンセプトアート生成。ゲーム・映像系にも対応

AIは“創造の入口”となる

 これら9個のAIツールは、単なるデザイン支援にとどまらず、「発想を形にする速度」と「表現の幅」を同時に拡張してくれる存在だ。プロフェッショナルの時短ツールとしても、初心者の創作支援としても、デザインの敷居を下げ、創造活動の裾野を広げている。

 2025年、AIは「使う人の創造性を高める存在」として、ますます重要な位置を占めていくだろう。アイデアを思いついたその瞬間に、すぐに形にできる──。そんな時代のクリエイティブを支えるのが、これらのAIツールである。

 AIツールを使うことで、単なる効率化以上に「誰もが表現者になれる未来」が近づいていることの前兆を感じることができるかもしれない。2025年はその大きな転換点となる年になるだろう。