イワタは、セルシスが提供するイラスト・マンガ・Webtoon・アニメーション制作アプリ「CLIP STUDIO PAINT」に搭載されている欧文フォント「Clip Studio Comic」の一般販売を開始した。

本フォントは、CLIP STUDIO PAINTのブラシツールを使って書かれたラフスケッチを元に開発された、手書き風の欧文書体。文字ごとに線の強弱や高さの揺らぎを取り入れ、手書き特有の自然さや親しみやすさを表現。1文字に4つの字形を持たせてランダムに切り替える仕様や、欧米ユーザーの声を反映した、文脈に応じて大文字「I」をCrossbar I(上下に横線付き)へ自動変換する機能など、リアルな表現を追求している。
また、今回の一般販売では、CLIP STUDIO PAINT Ver.3.0以降に搭載されている「Clip Studio Comic」にくわえ、縁取りの「Outline」、影のみの「Shadow」、目を加えたユニークな「Eyes」など、多彩なスタイルを収録した「Iwata Clip Studio Comic」ファミリーを展開。計20フォントで、POPで遊び心あるデザインを幅広くサポートする。
手書き特有のラフさをリアルに再現
マーカーで描いたような線の強弱や、文字ごとに角度や高さにわずかな違いを持たせる処理、さらに直線を使わず緩やかなカーブで構成された字形によって、やわらかさと親しみやすさを演出している。これに加えて、ひとつの文字に複数のバリエーションを用意し、文字を入力するたびに自動でランダムに切り替わる仕組みを導入。文章全体に自然な“揺らぎ”が生まれ、本当に手で書かれたようなラフで表情豊かなテキストが実現する。

ランダム表示
ひとつの文字に対して4つの異なるバリエーションを用意し、入力のたびに見た目がランダムに切り替わる仕組みを採用している。同じ文字でも毎回違う形で表示されることで、手書きで書かれたような自然な“揺らぎ”が生まれる。

この機能はOpenType機能に対応したアプリケーションであれば、自動で有効になる。
文脈に応じて「I」の形が自動変換
英語では、人称代名詞「I」の視認性を高めるために、上下に横線(クロスバー)のついた「Crossbar I」が使われることがある。「Clip Studio Comic」では、入力された文章の文脈を自動的に判断し、「I」が一人称代名詞である場合に、Crossbar Iに変換される。
通常の「I」(縦棒)と使い分けることで、読みやすさが向上し、欧米コミックらしい自然な表現に。開発時に行ったネイティブユーザーへのアンケートでも、要望の多かった機能。

Outline・Shadow・Eyesなど多彩なスタイルを新たに追加
イワタDX版では、定番の「Regular」「Italic」「Bold」「Bold Italic」に加えて、目を引く「Outline」、立体感を演出する「Shadow」、ユーモラスな目のついた「Eyes」を収録し、遊び心と表現力を兼ね備えた多彩なスタイルを追加した。

30近い言語に対応
英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語などラテンアルファベット圏の多くの言語表記をカバーしている。
Clip Studio Comicの対応言語
アイスランド/アイルランド/アルバニア/イタリア/英語/エストニア/オランダ/カタルーニャ/ガリシア/クロアチア/スウェーデン/スペイン/スロバキア/スロベニア/チェコ/デンマーク/ドイツ/ノルウェー/バスク/ハンガリー/フィンランド/フランス/ポーランド/ポルトガル/マルタ/ラトビア/リトアニア