ライブ配信チケット、当日購入が3割 有料オンラインライブ配信普及でチケット価格底上げ/ZAIKO調査

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2020/09/16 05:00

 電子チケット販売プラットフォームを提供するZAIKOは、ZAIKOユーザーを対象とした、コロナ禍以降(2020年3月~8月期)におけるオンラインライブ配信に関するマーケット調査結果を公開した。同調査結果の詳細は、次のとおり。

ライブ配信チケットの購入と視聴には手軽なスマートフォンを使用する人が大半

ユーザーの人口統計
ユーザーの人口統計
ライブ配信のチケット購入に使用したデバイス

1位 スマートフォン(80.9%)
2位 PC(16.2%)
3位 タブレット(2.9%)

ライブ配信の視聴に使用したデバイス

1位 スマートフォン(61.2%)
2位 PC(31.8%)
3位 タブレット(7.0%)

ZAIKO上のライブ配信を視聴したユーザーの人口統計

性別:女性 56.5% 男性 43.6%

年齢:
1位 26~34歳(29.7%)
2位 35~44歳(24.8%)
3位 18~25歳(21.5%)

 ZAIKOユーザーの人口統計を見てみると、ライブ配信を購入するデバイスでは、2位のPC(16.2%)に圧倒的な差をつけ、スマートフォン(80.9%)が利用されているという結果に。ただし、視聴に使用するデバイスの割合ではスマートフォンが61%とトップではあり、視聴場所に拘束されることのないスマートフォンの利用が人気であるものの、PCが2位の33%を占めるなど、購入と視聴で複数のデバイスを使い分けているユーザーがある一定数存在することが判明した。

 また、男女比では女性がやや上回っており、年齢では20代後半~30代前半がもっともライブ配信を視聴しており、続いて30代後半~40代前半のユーザーが多い結果となった。

チケット購入導線はTwitterによる流入がダントツのTOPに

ウェブサイトへのトラフィック
ウェブサイトへのトラフィック
ウェブサイトへのトラフィック

1位 Twitter(39.93%)
2位 メディア&公式サイト(27.96%)
3位 Facebook(4.08%)
4位 Instagram(2.87%)

 ZAIKOを訪れるユーザーの割合を調べたところ、SNSからの流入の割合がダントツで多く見られるなかで、Twitterを通じての流入が約40%ともっとも高く、アーティストから発信される鮮度の高い情報が、コアなファンであるユーザーの行動を大きく左右していることを示している。

配信チケット購入のタイミングは当日が約30%、アーカイブのみは約5%

チケット購入のタイミング
チケット購入のタイミング

 これまで行われてきていたリアルでのライブイベントにおいては、そのほとんどが前売り券というかたちでチケットが事前に購入されてきたが、有料のライブ配信ではチケット数の上限がなくなったことで、チケットを事前に購入せずに、当日に購入するユーザーの割合が多くなったことがわかる。

ライブ配信視聴ジャンルはロックがアジア圏の女性から支持率高く

視聴ジャンルの内訳
視聴ジャンルの内訳

 ライブストリーミングイベントにおけるジャンル別の内訳を見てみると、海外での視聴者数ではアイドルのライブ配信が日本に次いで2位にアメリカ、3位に韓国、4位にドイツなのに対し、ロックのジャンルにおいては2位に中国、3位にアメリカ、4~6位に香港、台湾、韓国などのアジア圏での視聴が多いという結果に。

 男女比についてはアイドルの視聴者では68%が男性であるのに対し、ロックでは83%が女性という結果が出ており、ロックのジャンルではアジア圏の女性からの高い支持を得られているということがうかがえる。

 各アーティストカテゴリのユーザーの特徴は次のとおり。

アイドル
  • 男性ユーザーによる視聴が68%を占めている。
  • 年齢は26歳~34歳の視聴が多い。
ロック
  • ユーザーの男女比は女性が83%と圧倒的に多い。
  • 年齢で見ると40代前半以下のユーザー視聴が約9割近く(88%)にのぼる。
  • 国外からの視聴ではアジア圏からの注目が高い。

もっとも多いライブチケットの価格帯は3,000円~4,000円 全体の35%に

チケット価格の割合
チケット価格の割合

 ライブ配信のチケット価格帯に関する調査では、3,000~4,000円のチケットがもっとも販売されていることが判明。有料のライブ配信が始まった当初は1,000円~2,000円などリアルのライブ配信に比べて比較的安価なチケットが主流となっていたが、コロナウイルス問題の長期化により、メジャーなアーティストが有料でのライブ配信を開催する割合が高くなり、それにともないライブ配信におけるチケット単価を押し上げていったことが背景として考えられる。

 これらのチケット価格が2020年3月以降エンタメファンに定着しつつある有料ライブ配信の導入価格帯であることがわかった。