Dropbox Japanは、コラボレーションのためのワークスペースであるDropbox Spaces(スペース)の次世代製品を発表した。同時に情報整理や共同作業、場所を問わない安全な作業を可能にする複数の新機能も公開している。
テレワークへの突然の移行によって、企業はこれまでになかった課題に直面している。最近行われたEconomist Intelligence Unitの調査で、テレワークを実践している人は労働時間や作業量の増加、情報伝達ミスのリスク、複数の人との共同作業の難しさを挙げている。
同社は、Dropbox Spaces 2.0、複数の新しいワークフロー機能、そして新しいエンタープライズ レベルのセキュリティ機能と認証によって、これらの課題に対処していく。
チームとプロジェクトをひとつにするバーチャルワークスペース Dropbox Spaces新バージョン
チーム作業の効率化、日々の作業の優先順位付け、仕事を円滑に進めるためのチーム連携が可能に。同製品は当初、進化した共有フォルダとして導⼊されたが、現在ではプロジェクトの開始から完了まで、社内外の相⼿との共同作業を可能にする独⽴した製品となった。Dropbox Spacesでは、⼈気の高いDropboxの共同作業機能がすべて1ヵ所に集約されており、チームが共同でプロジェクトを管理することができる。
主な機能は次のとおり。
プロジェクト Space
プロジェクト Spaceを作成して、社内チーム、外部クライアント、コンテンツ、タイムライン、プロジェクト タスクを1ヵ所に集約、整理できる。進捗状況を直感的に把握できる環境でプロジェクトを円滑に進めながらチームでアイデアを出し合い、共同作業を行うことが可能となる。
タスク
やるべきことに優先順位を付けてプロジェクトを円滑に進められる。複数のプロジェクトにわたるタスクの作成、管理、割り当て、コメント入力が可能。関連するタスクにプロジェクト ファイルを添付して、自分だけのTo-doリストを管理できる。
コンテンツ
関連するプロジェクト情報をすばやく検索、追加、管理できる。Dropbox Spacesにファイル(従来のファイル形式や、Google ドキュメントなどのクラウドコンテンツなど)を容易に直接追加でき、プロジェクト全体からファイルを検索できる。
ミーティング
Dropbox Spacesから容易に会議への参加、開催、フォローアップができる。議題、アクションアイテム、参加者などの重要な情報をカスタマイズ可能な会議用テンプレートにまとめ、議事録をプロジェクトSpaceに直接追加することができる。議事録はカレンダーの招待に自動で同期されるため、全員が常に同じ情報を共有できる。
アップデート
共有されたチームビューで、作業中のプロジェクトやプロジェクトの更新情報を把握可能。最新情報フィードの投稿にファイルを添付し、コメントにテキスト、絵文字、ファイル リンクなどで返信できる。
※Dropbox Spaces 2.0は現在、プライベートベータ版として公開されている。
Dropbox Businessの複数機能を強化 チームが作業を円滑に
主な機能は次のとおり。
App Center
Dropbox App Centerに30を超える新しいアプリが追加され、Dropboxパートナーが提供する70以上の優れたツールを選択のうえ連携できるようになった。(現在、ベータ版として⼀部のDropbox Business StandardおよびAdvancedユーザーに公開)
ブランデッド共有
新しい拡張機能により、企業のブランドイメージ確立をサポートするとともに、チームメンバーが管理者の許可を受けてブランドをカスタマイズできるように(現在、Dropbox Business Advanced以上のユーザーに公開)
トラフィックとインサイト
共有したデータへのアクセス状況を追跡可能(現在、Dropbox Business Advanced以上のユーザーに公開)
フォロー機能
重要な共有フォルダのアクティビティを常に把握(現在、すべてのユーザーが利用可能)
パソコンのバックアップ
デスクトップ、ドキュメント フォルダ、ダウンロード フォルダをDropboxに自動でバックアップ。外出先から安全にアクセスし、ハードウェアの故障や紛失時でも容易にデータを取り出すことができる(すべてのDropbox Businessプランで利用可能)
Dropbox Passwords(ベータ版)
チームメンバーはひとつの安全な場所にパスワードを保管し、デバイス間で同期して、どこからでもアクセスできる(⼀部のDropbox Businessプランのユーザーに先行アクセスで公開)
また、HelloSignではドキュメントのアップロード、書類の準備、署名依頼の⼿順がわかりやすく示された新しいワークフロー体験をすべてのユーザーに提供。今回の改善によって、重要な契約書への電⼦署名依頼をより容易に完了できるようになり、企業の「脱ハンコ」による生産性向上を後押しする。
複数の新しいセキュリティ機能 複雑なリモート環境を管理しつつ社員のプライバシーとセキュリティを維持
主な機能は次のとおり。
アラートと通知
管理者が、疑わしい挙動、リスクの高いアクティビティ、データ漏洩の可能性をリアルタイムで検知できる。
データ分類
個人情報保護について優れた予防策が取れるよう、管理者が個人データと機密データをラベル付けできる。
チーム外共有レポート
誰が、いつ、どの種類のファイルを共有しているかなど、社外へのデータ共有状況について管理者にインサイトを提供。
データ保持機能
規制によって⼀定期間保持することが求められているコンテンツをユーザーが誤って削除してしまうことを防ぐため、データガバナンス機能としてDropboxに追加された(現在、Dropbox Business Enterpriseチームが追加購⼊可能)。
さらに同社は、ISO 27701 認証、Cloud Security Alliance GDPR行動規範、NIST 800-171コンプライアンスといった複数の新しいプライバシー/セキュリティ規格への準拠と、FDA 21 CFR Part 11コンプライアンスへの対応を発表した。これらの認証は、同社が厳重なエンタープライズ向けセキュリティ基準を満たしていることを証明する。
世界中の企業がテレワーク環境に順応していくなかで、同社はそうした企業を支えるテクノロジーの開発に最前線で取り組み、チームのコンテンツを1ヵ所にまとめて共同作業できる場所を提供していく。