大日本印刷は2020年から、プラスチックパッケージなどのリサイクル促進を目的としたデザイナーとの共創プロジェクト「Recycling Meets Design Project」を開始している。同取り組みを通して、ともに価値をつくり出していくパートナーを募り、デザインの力で再生材の用途を拡大し、循環型社会の実現を目指していく。
同プロジェクトは、プラスチック製品に関する基礎知識や国内外の状況などの情報を収集・分析し、参加するデザイナーの視点と掛け合わせることにより、再生材の可能性を広げていく幅広いアイデアを生み出した。
今回同社は、2月24日(水)~26日(金)に東京ビッグサイトで開催される「TOKYO PACK 2021(2021東京国際包装展)」に出展すると同時に、自社のウェブサイトで「TOKYO PACK 2021 DNPオンライン展示会」を開設し、同プロジェクトの紹介をオンラインセミナーの形式で配信する。
プロジェクト概要
海洋プラスチックごみに代表されるプラスチック問題の解決や循環型社会の実現に向けた取り組みが、世界各地で加速している。日本ではプラスチックパッケージの多くが分別回収され、リサイクル利用されているが、再生の過程で品質が低下し、再生材の用途が限定されるといった課題があった。
こうした課題に対して同社は、パッケージをはじめ幅広いデザインを手掛けるGTDI、GKグラフィックスと共同で、同プロジェクトを立ち上げた。「デザインの力」で再生材の魅力を伝え、付加価値を向上させて、再生材の用途を広げていくアイデアを生み出すことを目的としている。現在は、この取り組みに賛同したデザイン会社や、アドバイザーとして廃カーペットや廃漁網のリサイクル実績を持つリファインバースなど、全9社で活動している。
今後も引き続き、同プロジェクトで生み出したアイデアやストーリーを起点とし、環境課題を解決し人々の期待に応える、多様な製品・サービスの具現化を目指していくとのこと。また、新しい価値の創出にともに取り組むパートナー企業や団体を募り、活動を進めていく。