Sansanのデータ統括組織「DSOC」、データビジュアライゼーション「FORMEINFORME」を公開

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2021/08/16 06:00

 Sansanは、同社のデータ統括組織「DSOC」が、コロナ禍におけるビジネスの出会いの変化を可視化したデータビジュアライゼーション「FORMEINFORME(フォルメアンフォルメ)」を、ウェブサイト上で公開した。

データビジュアライゼーション「FORMEINFORME」について

 同社はこれまで、DSOCと外部識者がコラボレーションする共同研究プラットフォーム「Sansan Data Discovery」において、Qosmoとデータビジュアライゼーションの制作に取り組んできた。名刺交換により生まれるつながりを、ビジュアライゼーションで表現した作品として、「Dawn of Innovation」(2019年)、「The Essence of Serendipity」(2020年)を発表しており、今回の「FORMEINFORME」は3作品目となる。

 新型コロナウイルス感染症の拡大を契機にビジネス環境は変化し、ビジネスにおける出会いもまた変化を余儀なくされている。こうした状況下で、ビジネスの出会いの象徴ともいえる名刺交換の方法に、紙の名刺だけではなく、オンライン上で名刺情報の交換ができる新しい名刺の形として「オンライン名刺」も加わり、対面、非対面での新たな出会いが生まれている。

 オンライン名刺では、自分の名刺情報から生成したURLを相手に送ったり、オンライン会議のバーチャル背景上に表示されるオンライン名刺のQRコードをスキャンしてもらったりすることで名刺交換が可能。

 本作品では、2020年5月からの紙とオンライン名刺のそれぞれの名刺交換における傾向を見ることで、新しい生活様式、そしてニューノーマルな働き方がもたらしたビジネスの出会いの変化を明らかにしている。

 本ビジュアライゼーションを公開しているウェブサイトでは、作品のストーリーとともに、名刺交換のデータを軸に可視化したビジュアルを紹介している。とくに、紙の名刺とオンライン名刺、双方の各都道府県の名刺交換のデータをビジュアルで表現したページでは、日本全国の出会いを直感的なデザインに落とし込んでおり、コロナ禍におけるビジネスの出会いがどう生まれていたのかを見ることができる。

 なお今後、とどまることのないビジネス環境の変化にともない、ビジネスにおける出会いも変化をしていくことから、本ビジュアライゼーションは今後も動向を踏まえたアップデートを予定している。

 新しいサービスであるオンライン名刺がどう普及していくのか、それにともないビジネスの出会いがどう変化していくのかを、今後も本ビジュアライゼーションを通じて明らかにし、発信していく。

コロナ禍における出会いの変化について

 データビジュアライゼーション「FORMEINFORME」を構成するデータは、名刺アプリ「Eight」における2020年5月からの1年間分を用いており、コロナ禍における紙の名刺と、オンライン名刺の利用実態を調査したもの(※)。調査の結果から、以下の傾向が読み取れた。

オンライン名刺交換の利用者数は右肩上がりに増えているものの、名刺交換回数のトレンドには波がある

新型コロナウイルス感染症の陽性者数が増加した局面では、紙の名刺交換回数が緩やかに減少する一方、オンライン名刺交換は活発になっていた。これは、新型コロナウイルス感染症の拡大により新しい働き方が社会的に求められたことで、オンライン名刺という新サービスの普及が後押しされた結果と推察している。

オンライン名刺がもっとも利用されている業界はIT業界で、コンサルティング業界、人材業界と続く

IT業界がオンライン名刺をはじめとする新しいデジタルツールを活用していることに加え、IT業界とのつながりが強いコンサルティング業界、人材業界においても、利用されている傾向が見られた。ここから、人と人のつながりが、オンライン名刺という新サービスを浸透させていることがわかる。

対面の出会いよりオンラインのほうが、同じ属性を持つビジネスパーソン同士の出会いが生まれやすい

人と人との出会いの数は、同じ属性を持つ人同士の方が多いことが知られているが、オンライン名刺交換においても、同じ勤務地(都道府県/市区町村間)、役職、業界の人同士で名刺交換する割合が高いことがわかった。

データビジュアライゼーション「FORMEINFORME」概要

ウェブサイト:https://datavisualization.sansan-dsoc.com/#/formeinforme

制作スタッフ:

  • プロジェクトリーダー/データ分析 西田貴紀(Sansan株式会社 DSOC)
  • クリエイティブディレクター 山脇直人(Sansan株式会社 DSOC)
  • バックエンドエンジニア 神林祐一(Sansan株式会社 DSOC)
  • テクニカルディレクター 徳井直生(株式会社Qosmo)
  • ビジュアライゼーション 堂園翔矢(株式会社Qosmo)
  • デザイナー 伊勢尚生(株式会社Qosmo)

DSOCでは今後も、「出会いのデータベースを読み解き、未来を描く」という取り組みを、クリエイティブを通して伝えていく。

※:本ビジュアライゼーションの制作・分析にあたっては、名刺アプリ「Eight」のデータについて個人を匿名化し、Eightの利用規約で許諾を得ている範囲で使用している。本データビジュアライゼーション上では、個人名や特定の会社名は表示されない。