博報堂、国内外の専門企業と連携してESG経営支援サービスを本格開始 ESGステージに応じた支援を提供

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2022/03/18 20:00

 博報堂の全社横断プロジェクト「博報堂SDGsプロジェクト」は、国内外の専門企業と連携して提供する「ESGトランスフォーメーション」サービスを新たに開始した。

 同サービスは、クライアント企業がESG(環境・社会・ガバナンス)を経営の根幹に据え、事業を変革する際に必要となる気候変動や人権対応などのグローバルな経営課題に対応する。投資家を中心としたマルチステークホルダーと企業のエンゲージメントを、コミュニケーションコンサルティングから施策の実施まで、企業のニーズやステージに応じて支援するプログラム群となっている。

 ESG経営は、企業の長期持続的な成長を実現する手段として、世界中で重要度を増している。とりわけ「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)開示」の義務化に向けた要求や低炭素社会への移行に関連する規制強化、日本を含む各国で新たな取り組みが求められる「ビジネスと人権」への対応は、すべての企業の急務となっているという。

 博報堂SDGsプロジェクトは2019年の発足以来、SDGs領域からクライアント企業の経営支援に携わるなかで数多くの実績を積み重ねており、今後もESG経営に対する専門的な支援のニーズが急増すると予想。そこで今回、国内グループ企業および海外の専門企業と連携し、統合的なESG経営支援を行うサービス「ESGトランスフォーメーション」を開発した。企業のESG対応ステージ(レベル)に応じて3つのフェーズで変革を支援し、社会価値と経済価値の同時実現を目指す。

 同プログラム内容は、次のとおり。

BASICステージ

 TCFDや人権など変化する開示基準に沿って情報開示をサポートする、ESGに関する基礎的な情報開示の支援を行う「ESGスターターパック」。

  • ESG開示の第一歩として、最適で基礎的な開示を実現するコンサルティングを行う。ESGレーティング分析、データブック制作、ESG動向の最新トレンドを共有する研修なども実施。このスターターパックを足掛かりに、さらなるステップアップとして、統合報告書の作成や投資家との対話など、企業価値の向上を目指した中長期的な支援も可能。
  • 博報堂グループのエッジ・インターナショナルが中心となって支援を行う。

ADVANCEDステージ

 ESG経営の核となる考え方の開発支援や、国内外の投資家・メディアとのエンゲージメントをサポートし、より高度で広範囲なESGコミュニケーションの支援を行う。

  • ESG経営で非常に重要となる国内外の評価機関やステークホルダーへの対応をサポート。グローバル・ベンチマーキング、投資家/ジャーナリスト/政策決定機関へのサーベイ、特定分野に関する分析およびレポーティングを実施。また、世界に向けて企業理念や戦略を効果的に訴える、ストーリーの開発やコンテンツの作成もサポートする。
  • 博報堂グループのアシュトン・コンサルティングと、同社が加盟する世界40ヵ国でESG戦略コンサルティング・支援を行う「/amoネットワーク」が中心となって支援を行う。

INTEGRATEDステージ

 博報堂グループのクリエイティビティで、投資家にとどまらない幅広いステークホルダーとの統合的なESGコミュニケーションを実現する。

  • ESG経営を企業のブランディングと捉え、博報堂グループ各社の多彩なサービスを組み合わせた統合的な支援をワンストップで実現。ESGに連動する長期ビジョンやパーパスの開発、ビジュアル開発、投資家とのエンゲージメントを高めるイベント(国内外)やメディア企画、多様なステークホルダーに向けたPR企画の実施などを行う。
  • 博報堂SDGsプロジェクトが中心となり、各社と連携しながら最適な支援を行う。
対応すべきESGレベルの進化
対応すべきESGレベルの進化

 博報堂SDGsプロジェクトは、新型コロナウイルスによる経済や社会への影響を乗り越える日本企業の力強い成長と、生活者やコミュニティのよりよい未来の実現にむけて、今後も企業の経営・マーケティング活動に貢献していく。

プログラムの提供体制

博報堂SDGsプロジェクト

 SDGsの視点からクライアント企業のビジネスイノベーションを支援する全社的プロジェクト。マーケティング・ブランディング、PR、ビジネス開発、研究開発、クリエイティブなど、SDGsに関する経験と専門性を持つ社員で編成。次世代の経営のテーマとなる、企業の経済インパクトと社会的インパクトの統合に資するソリューション開発や経営支援、事業開発支援、マーケティング支援などを行う。

アシュトン・コンサルティング

 PR、IR、M&A、アクティビスト防衛、社内広報、危機管理、コンテンツ開発、ESGなどにおける、クロスボーダーコミュニケーションを得意とするコミュニケーションコンサルティング会社。

/amoネットワーク

 M&A、企業変革、エンゲージメント、レピュテーション、パブリックアフェアーズ、危機対応、ESGなどにおいて、幅広いコミュニケーション支援サービスを提供する、戦略的コミュニケーションアドバイザーのグローバル組織。アメリカ、ヨーロッパ、アジアの主要15ヵ国を拠点に活動している。

エッジ・インターナショナル

 1990年に設立。各業界のリーディングカンパニーを主要顧客に、統合報告書をはじめ、事業報告書や株主通信など、IRコミュニケーション分野で包括的なサービスを提供している。統合報告書については、業界に先駆けて取り組みを開始している。

オズマグループ

 1963年に設立。特化した領域・機能を併せ持つ総合PR会社オズマピーアールと、クライアントの評判づくりをサポートするピーアールコンビナート、医療・ヘルスケア分野に特化したJPRのPRグループ。企画立案から実施まで総合的なパブリックリレーションズサービスをワンストップで提供する。

博報堂プロダクツ

 広告制作とプロモーションの企画・実施を網羅する事業領域を持つ、博報堂グループの総合制作事業会社。12事業と3つの支社、そして9つのグループ会社に在籍しているそれぞれのプロフェッショナルがその専門性と実施力を駆使し、連携することで得意先課題をワンストップで解決する。