ピクシブが運営する、クリエイターの創作活動を支えるファンコミュニティ「pixivFANBOX」は、Mantraが提供するマンガ自動翻訳エンジン「Mantra Engine」を、2022年4月1日(金)から個人クリエイター向けに有料で提供開始する。
同エンジンは、マンガに特化した翻訳エンジンで、日本語のマンガの画像を1ページ最短30秒で英語に翻訳、文字のレイアウトも自動で反映する。FANBOXだけの特別機能として、翻訳された英語を再度日本語に翻訳し、翻訳が正しいか確認できる逆翻訳機能を搭載。さらに共同作業者を2名まで指定し、翻訳を手伝ってもらうことができる。
FANBOXへのアクセスの約4割は海外からで、海外における日本のコンテンツのファンは日々増加している。もっと海外からのファンに楽しんでもらいたいが、言語の壁がありなかなか海外ファン向けの活動ができないというクリエイターが、気軽に翻訳作品を届けられる環境をつくるため、今回の自動翻訳エンジンの優待利用を実現した。
また、FANBOXのクリエイターが持つ悩みのひとつに「海外での無断転載」が挙げられるという。クリエイター自身が翻訳作品を直接流通させることで、悩みを解消する一歩になることが期待される。
同エンジンの特徴は、次のとおり。
日本語を自動で英語に置き換え フォントやセリフ位置の変更もブラウザ上で容易に編集
Mantra Engineは、AIがマンガのページ画像から吹き出しやセリフを自動で検出し、日本語を他言語へ翻訳するクラウドサービス。作品データを入稿すると、1ページ最短30秒ほどでセリフがそのまま他言語に置き換わる。その後、手動での翻訳修正や、セリフのフォント・サイズ・色などの変更まで、すべてのレイアウト作業をサービス上で容易に行うことができる。
作業を終えたあとは、jpgやpdfなどの形式を選んで、画像を出力。シームレスに翻訳された原稿データが出来上がる。
なお、FANBOXの優待で利用できるのは、日本語から英語への翻訳となる。
最大2名まで共同翻訳者が指定できる
クリエイターのほかに、最大2名までMantra Engine上での共同作業が可能。英語に自信がなかったり、翻訳に時間をかけられなかったりする場合でも、ファンや友人に協力してもらい、翻訳を進めていくことができる。共同翻訳者にはブラウザ上で翻訳・組版作業を行ってもらうため、原稿データを渡すことなく安全に翻訳作業が依頼できる。
翻訳した作品は自由に利用・販売可能
同エンジンで翻訳した作品は、pixivや通販サイト、ダウンロード販売サイトなど、FANBOX以外でも自由に利用・販売することが可能。クリエイター優待の退会後も、翻訳作品の著作権そのほか、一切の知的財産権はクリエイターに帰属する。
FANBOXだけの特別機能 英語が苦手な方でも使いやすい逆翻訳機能を追加
今回FANBOX限定で、翻訳後の英語を再度日本語に翻訳し直して表示をする、逆翻訳機能を追加。翻訳後の英語の意味が合っているか確認したいときに、容易に翻訳の誤りを発見し、翻訳の精度を上げることができる。