乃村工藝社はオフィスや公共・商業施設などにおいて、生活者が心身ともに健やかに幸せに過ごせる、持続的なウェルビーイング空間づくりを目指している。今回、自社で企画・開発した「emograf(エモグラフ)(※)」を使用し、笑顔など利用者の感情推測によりウェルビーイング状態を分析・データ活用する、空間DXサービスを発表した。同サービスにより、コミュニケーション活性化に向けた空間評価・改善による満足度向上、感情を可視化したコンテンツ制作やマーケティング活用による新たな価値創出などが期待できる。
※emograf(エモグラフ):乃村工藝社グループのイノベーション・ラボラトリー「NOMLAB(ノムラボ)」が企画・プロデュースするサービス。人の表情を解析しその場の雰囲気や盛り上がりなど、空間にある感情を可視化。リアルタイムに表情を取得・表情を解析。データ分析やデジタル表現によるビジュアライズ演出を実現。2019年作成プロトタイプは株式会社ワントゥーテンと共同制作。
emografの特徴・今後の展望
emografは、同社グループのイノベーション・ラボラトリー「NOMLAB(ノムラボ)」が企画・プロデュースするサービス。360度カメラを使用した非接触型で、利用者に身体的な負担なく表情を取得し、リアルタイムで感情を推測・可視化する。データは、性別・年齢層の把握、複数人の表情を同時取得するなど複合的に取得する。人流解析も併用し感情起点で人がどう動き行動していくのか空間全体を多角的に捉えることも可能となっている。
同社は、データを空間デザインや運営・演出に活かすことで、利用者の感情に寄り添いながらコミュニケーションを豊かにし、ポジティブな行動変容を促す空間活性化を提案。今後は2月に実施した実証実験結果をもとに、施設やイベントへの提供を目指してさらなるサービスデザインの開発を進めていく。(同社R&D活動の一環として、2023年2月6日〜2月17日まで乃村工藝社RESET SPACE_2にて実証実験を実施。実験結果は4月に公開予定)
乃村工藝社は空間を通して歓びと感動を提供しつづけるため、テクノロジー活用による空間ソリューションをオープンイノベーションで研究し社会に還元していく。これからも、技術とクリエイティビティにより、誰もが心地よい空間づくりを目指していく。