TBSでは、グループを通じて初となるイノベーションスペース「Tech Design X(テックデザインクロス)」を、東京・赤坂のTHE HEXAGON9階にオープンした。
この空間は、TBSグループ各社のテクノロジー部門・デザイン部門に所属するメンバーを軸に構成された、有志のR&D集団「TBS Tech Design Lab」を中心に構想された。
“X(クロス)”には、「テクノロジーとデザインをコアに世界のクリエイターと繋がる共創空間を作りたい」というメンバーの想いと、テクノロジーとデザインを“かけ合わせる”、クリエイター同士が垣根を“越える”、様々な想いを“交差させる”という意味が込められている。それらの想いをコンセプトに掲げ、世界中のクリエイターとともに未来を想像し、形にしていくための空間となっている。
「Tech Design X」の最大の特徴は、訪れた人のクリエイティビティを刺激する「遊び心ある空間」という点だ。
施設内でもっとも存在感を放つのは、幅6メートル、高さ3.4メートルにもなる巨大なLEDウォール。昨年放送された「北京オリンピック」や「世界陸上オレゴン」で使用されたXRや、日曜劇場『マイファミリー』のバーチャルプロダクションなど、最先端の撮影手法の調査・研究を技術や美術だけでなく、制作でも気軽に試せる場となっている。新しい表現方法のトライアルやコンテンツのクオリティ向上はもちろんのこと、撮影の効率化など将来的なコストパフォーマンス向上が期待されている。
また、施設内にはネットワーク経由で制御できる照明・電飾・空間音響が常設されており、放送だけでなく舞台やイベント・空間デザインに至るまで、さまざまな空間演出の実験を行うことも可能。
そのほかにも、TBSとWOWOWが共同開発した超低遅延プロトコル「Live Multi Viewing」を利用し、離れた空間同士をつなぐ「どこでもマド」を導入するなど、TBSが開発した仕組みを別用途に活かす実験的な取り組みにもチャレンジしている。
「Tech Design X」は、TBSグループが中心に利用するR&Dを促進していく空間となっており、今後は外部企業や大学とのコラボレーションによるスペースの活用も予定している。