デザインと技術を強みにプロダクトとサービスの制作を行うフェンリルは、アリババクラウドと共同で、革新的なECプラットフォームを開発したことを発表。アリババクラウドが提供する安全かつ信頼性の高いクラウドサービスと、ECオープンソースシステムの「EC-CUBE」を組み合わせ、販売プロモーションなどで急増するトラフィックを、スケーラビリティを確保しながら処理できるようにする。
従来のECプラットフォームの課題
自社でECプラットフォームを運営する際、次の2点の課題が挙げられた。
- 販売促進のキャンペーンの開始時など、急激なトラフィック増加により、サーバーが処理しきれず受注機会の損失を招く
- トラフィックのピークを想定してシステム構築を構築するため高いランニングコストが掛かる
また、第三者によるサービス提供が可能なSaaS型のECサイトにおいても、大規模なトラフィックを処理できず、受注機会を失うケースがみられた。
フェンリルとアリババクラウドの共同開発
フェンリルとアリババクラウドは、信頼性の高いアリババクラウドのオートスケール機能とEC-CUBEを組み合わせた新しいECプラットフォームを共同で開発。フェンリルは、日本国内のEC販売オペレーションに必要なカスタマイズに対応し、トラフィックの急増に対応できる、柔軟なデザインのECプラットフォームを共同で開発した。
「Yostar OFFCIAL SHOP」の導入事例
本プラットフォームを利用するサポート事例の第1弾が、Yostarが運営する「Yostar OFFCIAL SHOP」のリニューアル。
旧ECサイトでは、新商品の発売開始時に急増するトラフィックをECサーバーが処理しきれず、受注機会の損失や、ECサイトにアクセスできなくなるといった問題が発生していた。また、旧ECサイトは外部のSaaSを利用していたため、システムキャパシティを個別に強化することができなかった。
これらの課題を解決するため、フェンリルとアリババクラウドは共同で、アリババクラウドとEC-CUBE(4系)を組み合わせた新しいECサイトを構築し、安定した稼働を実現。受注機会の損失という課題を解消した。