ニコンの子会社、ニコンイメージングジャパンは「ニコン Z マウント」を採用したフルサイズ/FXフォーマットミラーレスカメラ「ニコン Z f」を発売。
「Z f」は、ニコンの歴史的なカメラにインスパイアされたヘリテージデザインと最新性能を両立したミラーレスカメラ。フルサイズセンサーと、フラッグシップモデルの「ニコン Z 9」(2021年12月発売)と同じ画像処理エンジン「EXPEED 7」を採用し、本格的な静止画・動画の撮影が可能。洗練されたデザインと優れた操作感に加え、高いAF性能や手ブレ補正性能をはじめとした最先端技術を搭載することで、自分の表現を追求するクリエイターのニーズに応える。
ニコンは、今後も新次元の光学性能を追求し、ユーザーのニーズに応えていく。そして、映像表現の可能性をさらに拡げることを目指し、映像文化の発展に貢献する。
おもな特徴
1. ニコンの歴史的カメラ「FM2」にインスパイアされたヘリテージデザイン
マグネシウム合金のボディーには、光沢があり高級感が感じられる塗装を施し、ダイヤル、シャッターボタン、電源レバーには操作時の上質な感触を実現する真鍮を採用。また、1970年代から1980年代に使用していたNikonロゴをあしらい、ボディー天面の表示には、彫刻した文字を使用。細部にまでこだわり抜いたデザインを施している。グリップは、見た目とのバランスを考慮しながら、フルサイズ向けのレンズを装着した際の安定性にも配慮。シャッターの押し心地にもこだわっています。さらに、優れた触り心地と見栄えの人工皮革を採用し、また、ボディーの人工皮革部分を有償で張替えることができる「プレミアムエクステリア」を全5色で展開し、自分らしい色にカスタマイズすることできる。
2. 表現の可能性を拡げる多彩な機能
ピクチャーコントロールには、従来の「モノクローム」に加え、異なる階調特性を持つ「フラットモノクローム」と「ディ ープトーンモノクローム」を新しく搭載。さらに、ワンアクションで瞬時にモノクロームモードに切り替わる専用レバー「静止画 B&W モード」も搭載し、ユーザーの表現方法を拡げる。また、独創的な表現を可能にする「Creative Picture Control」や、ニコンで初めて搭載する、複数枚の RAW(NEF)ファイルを合成することで高い解像感の写真が得られる「ピクセルシフト撮影」など、表現の可能性を拡げる機能を搭載している。
3. 多様な映像制作のニーズに応える動画性能
「H.265 10bit」の内部記録に対応し、外部レコーダーを使用せずに最小限の機材で本格的な動画撮影ができる。6Kのオーバーサンプリングによる高画質な4K UHD画像生成にも対応し、高画質な動画を得ることが可能。また、最長約125分の4K UHD/60p動画を記録でき、長時間記録が求められるシーンにも対応。さらに、「Z 9」に搭載されているISO感度の1/6段設定や、動画記録中の赤枠表示などの便利な動画撮影機能も搭載。アクセサリーメーカーとの互換性を高めたアクセサリーラインナップの充実とも相まって、快適な動画撮影を実現する。
4.最先端技術により優れた撮影性能を発揮
「Z 9」と同じ画像処理エンジン「EXPEED 7」を採用。被写体検出時の高い追尾性能を実現し、動く被写体にピントを合わせ続け、シャープに捉えること可能。静止画・動画ともに、「ニコン Z 8」(2023年5月発売)同様の9種類の被写体検出に対応している。さらに、低輝度側のAF検出範囲が-10 EVまで拡張され、より暗いシーンでもピントが合いやすく、撮影シーンが拡がる。「ニコン Z シリーズ」でもっとも優れた8.0段の高い手ブレ補正効果を発揮する5軸のボディー内手ブレ補正の実現に加え、動画撮影時に有効な電子手ブレ補正の効果も向上。室内をはじめとする暗いシーンや低速シャッタースピードで撮影する際など手持ち撮影のクオリティーが高まる。さらに、「フォーカスポイントVR」を搭載し、被写体が画像の端にあるような構図でも、画面周辺でのブレをより抑制する。
5.その他の特徴
- ニコンで初めて動画「Sモード」に対応。シャッタースピードを固定した自動露出撮影が可能
- AFエリアモードに「3D-トラッキング(静止画モード)」と「ターゲット追尾(動画モード)」を搭載
- 逆光時のシルエット撮影や暗いシーンでも画づくり用の画素とAF用の画素がそれぞれに適した露出制御を行い、被写体へのピント合わせが容易
- オートエリアAF時のカバー範囲と点数を拡大・高密度化し、遠方や動く被写体などの捕捉性能が向上
- 「カスタムワイドエリアAF」のエリアパターン数が拡大し、複数の被写体がいるシーンに有効
- 画像処理エンジン「EXPEED 7」の採用により、とくに被写体の平坦な部分のざらつくノイズを軽減し、画質を向上
- フルサイズの「Z シリーズ」初、バリアングル方式画像モニターを採用
- 画像の縦位置再生および再生時の「iメニュー」の縦表示に対応し、縦位置撮影を効率よくサポート
- 「Z シリーズ」初の、ファインダーを覗いた状態で画像モニターのパネルをタッチすることでカメラの設定が変更可能な「タッチFn」を搭載
- 画像処理エンジン「EXPEED 7」の高い処理能力により最大30コマ/秒の高速連写が可能な「ハイスピードフレームキャプチャー+」(C30)を搭載
- シャッターボタンの全押しから最大1秒間遡って記録ができる「プリキャプチャー」機能を搭載
- ポートレート撮影において、より思いどおりの表現を可能にする「美肌効果」機能、「人物印象調整」機能を搭載
- ピクチャーコントロールに、肌のディテールを残し豊かな階調の「リッチトーンポートレート」を追加
- 撮影モードAUTOの静止画シーン判定時にディープラーニング技術を活用。シーンに応じて、最適な露出制御値を設定
- 静止画撮影時に、高画質のままファイル容量を抑えて記録するHEIF形式に対応
- 厳しい環境下でも安心して撮影できる高い防塵・防滴性能
- SDカードとmicroSDカードのダブルスロットを搭載
- 撮像素子のダスト対策として、ダブルコートを採用
- NX Studio Ver.1.5.0で、「ピクセルシフト撮影」で撮影したRAW(NEF)画像の合成に対応。さらに、Picture Control Utility2の機能を統合し、Picture Controlの調整・適用・管理まで、ひとつのアプリ内で可能