モバイルデータをAI分析で提供するdata.aiは、IDCとの提携により「2023年ゲーム市場動向レポート」を発表した。
同レポートでは、世界におけるモバイルゲーム、携帯型ゲーム機、家庭用ゲーム機、PCゲームを対象としたゲームへの消費支出および、最新トレンドを調査した結果をまとめた。
レポート概要
同レポートでは、世界全体における2023年のゲーム市場全体での消費支出は1,940憶ドルと予測されており、モバイルゲームへの消費者支出の若干の低下（前年比－2％）は予想されるものの、2023年には1,080億ドルを超える見込みであり、PC／Macゲームに対して約2.7倍のリードを維持している。このことから、モバイルは、ゲーム部門における重要な成長要因として定着していることがうかがえる。
また、2023年の家庭用ゲーム機への消費者支出は、2022年比で3％減少の430憶ドルに、PCゲームへの消費者支出は、2022年比で4％増の400億ドルとなる見込み。一方、携帯型ゲーム機のゲーム支出は20％減少して30億ドル未満となる見込み。そのほか、次のような調査結果が明らかとなった
APACがモバイル、PCゲームでの世界全体の消費者支出の市場シェアでもっとも著しい成長を記録
韓国が2023年第1四半期のAPACの成長を牽引し、ブラジル、トルコ、メキシコが西ヨーロッパ、北米、およびアジア太平洋地域以外の成長を主導。2023年第1四半期のモバイルゲーム支出の約半分は北米（米国主導）と西ヨーロッパによるものだった。
クラウドストリーミングゲーム（CSG）がモバイルに進出中
2023年にはすべてのプラットフォームで、CSGサービスへの世界全体の消費者支出は、前年比50％増で38億ドルに達する見込み。
2023年上期を特徴づけたモバイルゲームは、Mobile Performance Score（MPS）で上位10％にランクイン
Monopoly GO（MPS：99）、Honkai：Star Rail（93）、Royal Match（95）、FIFA Soccer（96）はすべて2023年上期に成功を収め、市況が不振のなかでもパブリッシャーは成功できることを示唆している。成功の主な要因としては、強いIP、市場の勢い、そしてゲーム内イベントの活用が挙げられる。
モバイルではジャンル嗜好はさまざま
2023年上半期にモバイルでもっとも収益を上げたトップ10ゲームのうち8ゲームが異なるサブジャンルに属していた。これは、モバイルが主要なゲームプラットフォームとしてますます受け入れられてきていること、またモバイルが新しいオーディエンスを獲得できることを示している。特に成長したジャンルは、ドライブ（シミュレーション）、チームバトル（RPG）、パーティーロワイヤル（パーティー）などだった。
ジャンルごとの有料ユーザーの獲得
マッチ（45％）、カジノ（44％）、およびテーブルゲーム（38％）が、米国では、2023年第1四半期において、米国の有料チャンネルでのダウンロード数において最大のシェアを獲得したサブジャンルとなり、ユーザー獲得での競争力の高さを示した。
