Google、Ultra 1.0とGemini アプリを発表 Googleが対話型AI「Bard」は「Gemini」に

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2024/02/09 06:00

 昨年の公開以来、世界中の人々に、面接の準備やコードのデバッグ、新しいビジネスアイデアのブレインストーミング、さらに先週発表した画像生成(英語版のみ)を用いてクリエイティブな作業をするなど、BardはAIを使って想像力を刺激し、生産性を高める新しい方法として活用されている。

 Bard における Google の使命は、ユーザーが Google の AI モデルを体験できるようにすること。Gemini は、Google のもっとも高性能な AI モデルであり、この核となる高度なテクノロジーが反映された製品であることを明確に伝えるために、Bard はGemini になる。

 Gemini の Pro 1.0 モデルでは、引き続き 40 以上の言語、230 以上の国と地域で使うことが可能。そして今回、高性能な Google の AI と簡単にコラボレーションできる Gemini Advanced(英語版のみ)とモバイル アプリというふたつの体験を提供する。

Gemini Advanced で高性能な AI モデルの体験を

 Gemini Advanced は、高性能かつ最大の AI モデルである Ultra 1.0 を搭載している。サードパーティの評価者によるブラインド調査では、Ultra 1.0 を搭載した Gemini Advanced は、主要な他サービスと比較して、もっともパフォーマンスの高い会話型 AI のひとつと評価されている。

 Ultra 1.0 モデルを搭載した Gemini Advanced は、コーディングや論理的推論、ニュアンスを含んだ指示の理解、クリエイティブなプロジェクトでの共同作業など、複雑なタスクの能力が大幅に向上している。Gemini Advanced では、より長く、より詳細な会話が可能になるだけでなく、以前に質問したコンテキストにもとづいた質問への理解能力も向上する。

  • 学習スタイルに合わせた段階的な説明、クイズ、議論などを作成させることで、Gemini Advanced を個人的な家庭教師として活用。
  • アイデア作りや、多様なコーディング アプローチの評価に活用して、より高度なコーディング シナリオをサポート。
  • 新しいコンテンツの生成、トレンドの分析、オーディエンス拡大に向けた改善方法などのブレインストーミングなど、デジタル クリエイターのアイデア実現のサポート。

 Gemini Advanced の最初のバージョンは、現在の AI の進化を反映しており、今後も継続的に進化していく。今後も新しい機能の追加が予定されており、拡張されたマルチモーダル機能や、よりインタラクティブなコーディング機能、より深いデータ分析機能などを Gemini Advanced ユーザーは使えるようになる。Gemini Advanced は、日本を含む 150 以上の国と地域で英語版を利用できる。利用可能言語は、今後順次拡大する予定。

 Gemini Advanced は、新しい Google One AI Premium Plan として月額 19.99 ドル ( 2900 円:税込み ) で提供。また、2ヵ月の無料トライアルも用意している。このプランでは、最新の Google AI である Gemini Advanced を使えるほか、2 TB のストレージなど、既存の Google One プレミアム プランのすべての特典が利用できる。さらに、間もなく AI Premium Plan の加入者は、Gmail、Google ドキュメント、Google スライド、Google スプレッドシートなどで Gemini for Workspace ( 旧名称 Duet AI) を使えるようになる。

 Google は、AI テクノロジーを提供するうえで、大胆かつ責任ある取り組みを継続している。また、安全でないコンテンツや偏見などの問題を軽減するために、AI 原則にもとづいて製品に安全性を組み込んでいる。Gemini Advanced の公開に先立ち、広範な信頼性と安全性のチェックを実施しており、これには、外部のレッドチームへの参加も含まれる。さらに、人間からのフィードバックに基づいて、ファインチューンや強化学習を活用して基礎モデルをさらに改良した。

Gemini アプリの登場

 スマートフォンからも Gemini に簡単にアクセスしたいという要望を受け、Android で新しい Gemini アプリと iOS の Google アプリ で、Gemini と Gemini Advanced を提供開始する(英語版のみ)。

 スマートフォンで Gemini がより簡単に使えるようになることで、外出先でのテキストや画像での質問や会話などが可能になり、さまざまな用途で活用できる。たとえば、パンクしたタイヤを撮影して対処方法を検索したり、パーティーの招待状に使う画像を生成したり、メッセージの返答の作成をサポートしたり、とさまざまな場面で使うことが可能。

Android

Android では、Gemini は生成 AI を活用して、ユーザーと協力し、作業を完了できるようサポートする新しいアシスタントとして使うことができる。

Gemini アプリをダウンロードするか、Google アシスタントから Gemini をオプトインすると、アプリからでも、 Google アシスタントを起動する通常の方法でも、Gemini に簡単にアクセスできるようになる。たとえば、一部のスマートフォンでは、電源ボタンの長押しや画面端のスワイプで起動したり、「OK  Google」と話しかけることで使うことができる。これにより、Gemini に簡単にアクセスできるだけでなく、画面の状況に合わせたサポートが可能になる。たとえば、撮影した写真のキャプション作成や、読んでいる記事についての質問などが簡単に行える。タイマーの設定、通話、スマート ホーム デバイスの制御など、Google アシスタントの多くの音声機能が Gemini アプリを通じて今後利用できるようになるほか、さらに多くの機能をサポートする予定。

iOS

iOS のスマートフォンでは、今後数週間以内に Google アプリから直接 Gemini を使えるようになる。Google アプリで Gemini トグルをタップして Gemini に質問することで、たとえば画像の生成やソーシャルメディアに投稿する文章の作成を助けたり、旅行計画を立てたりなどすることができる。

 Gemini は、Android および iOS で英語版の提供を順次開始する。また来週より、日本を含むさまざまな国や地域では英語版に加え、日本語版と韓国語版のAndroid の Gemini アプリとGemini に対応した iOS の Google アプリの提供を開始する。