Duolingo、生成AI搭載の新プラン「Duolingo Max」が日本上陸 AIを活用した「リリーとビデオ通話」新機能も

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2024/09/27 07:00

 語学学習アプリDuolingoは、生成AIを搭載した新プラン「Duolingo Max」を、日本語話者ユーザー向けに提供開始した。「スマート解説」と「ロールプレイ」に加え、キャラクターであるリリーと自由な会話を楽しめる「リリーとビデオ通話」が新しく登場。AIモデルに訓練されたキャラクターパーソナリティ、発話に合わせた口の動きや表情、会話の記憶により、自然で没入感のある英会話が楽しめる。

 Duolingo Maxは、OpenAI社のGPT-4を活用し、2023年3月に提供が開始された新しい学習体験を提供する新プラン。これまで、その提供範囲は米国およびその他の一部の市場のみとなっていたが、今回日本国内のユーザーに対してもDuolingo Maxの提供を開始した。

 Super Duolingo(Duolingoのプレミアム購読)のすべての特典(※)に加え、「スマート解説」「ロールプレイ」、そして新しく登場する「リリーとビデオ通話」の計3つのAI機能が利用可能になる。

 スマート解説/ロールプレイは、日本語話者向け英語コースや英語話者向けスペイン語・フランス語コースなど複数のコースで利用可能だが、リリーとのビデオ通話は現在iOS向けにのみ提供されている。

スマート解説

レッスン中に文脈に応じた解説を自動で生成し、なぜ間違えたのかをわかりやすく説明する。

ロールプレイ

学習者は、対話型AIチャットボット体験を通して、Duolingoのキャラクターと会話力を鍛えることができる。「日常生活」「仕事&学校」「趣味&レジャー」など多様なシーンを想定し、日常的なものからユニークでユーモラスなシナリオまで用意されている。音声入力も可能で、リスニングやスピーキングの練習、より良い言い回しに関するフィードバックや励ましの言葉も提供される。

GPT-4 / GPT-4oを搭載した新機能「リリーとビデオ通話」で没入型の英語学習体験を実現

 さらにDuolingoでは、年次カンファレンス「Duocon 2024」にて、新機能「リリーとビデオ通話」を発表した。Duolingo Maxの購読者は「スマート解説」「ロールプレイ」のふたつの機能に加え、人気キャラクターのリリーと自然で臨場感あふれる会話を楽しむことができる。

 「リリーとビデオ通話」は、シナリオが設定されている「ロールプレイ機能」とは異なる、インタラクティブ(双方向)なフリートーク形式であり、友人と話すような自然な対話が再現されている。親しみやすいインターフェイスの裏には、学習科学、考え抜かれたデザイン、最先端の技術が搭載されており、本格的でリアルな没入型の英語学習体験を実現する会話型AI。

特徴1. キャラクターの性格に合わせて生成AIモデルをトレーニング、ビデオ通話という新しいインターフェイスでリアルな英会話を実現

リリーはこれまでもDuolingoのレッスンにたびたび登場し、内向的で無気力なティーンエイジャーというパーソナリティーがユーザーの人気を集めてきた。新機能では、彼女のパーソナリティーに基づいてAIモデルが訓練されており、彼女らしいクールな応答をするのが特徴。

さらに、これまでロールプレイ機能で提供してきた音声入力も可能なチャットボット形式とは異なり、今回の新機能ではビデオ通話を模したインターフェイスを採用。リリーとの会話内容がAIで生成されるのはもちろん、表情や口の動きなど、デザイン面で精巧に作り込まれており、よりリアルな英会話体験を提供する。

特徴2. 会話内容が記憶され、会話を重ねるごとにあなただけの会話に

これまでもDuolingoはAIを活用し、1人ひとりに合った学習を提供してきた。新機能では、話者のスピーキングスキルに応じて難易度が自動的に調整されるため、初心者から上級者まで幅広いレベルの学習者が英会話を楽しむことができる。

さらにリリーは、学習者との会話内容を記憶する。犬の名前や旅行先など、一度話した内容を覚えているため、会話を重ねるごとにやり取りが個別化され、まるで本当の友人と話しているような没入感を得られる。

特徴3. コミュニケーションに特化 ロールプレイ機能との並行学習で学習をより効果的に

「リリーとのビデオ通話」機能は、誤りを指摘したり、単語数をカウントするロールプレイ機能とは異なり、コミュニケーションそのものに重点を置いている。学習者は修正を指摘される環境下におかれると、脳の自己修正機能が過剰に働き、これが学習の妨げになることがある。学習者が誤りを恐れて発言できなくなることを防ぐため、リリーは文法や発音の修正を強調せず、コミュニケーションを円滑に進めるためのサポートを行う。たとえば、理解しにくい部分を言い換えたり、簡単な表現に変えたりすることで、実際の会話に近いトレーニングを提供する。これにより、学習者は自信を持ってネイティブスピーカーと話せるようになり、会話中のためらいや不安を乗り越える力を養うことができる。