世論調査会社イプソスは、新たな広告評価ソリューション「Creative|Spark AI(クリエイティブ・スパーク・エーアイ)」を用いて、日本国内の緑茶CM22作品を分析した結果を発表した。日本人にとって馴染み深く、ブランド間の差別化が難しい緑茶カテゴリを題材にすることで、AIを活用した広告評価の有効性を検証するものとなっている。

分析の結果、緑茶CM全体の「クリエイティブ総合指数(Creative Index、CEI)」は114ポイントとなり、日本の広告全体平均の100ポイントを上回った。特に上位5作品のクリエイティブは、平均を大きく超える高評価を獲得した。
トップはサントリー「伊右衛門」のCMで(CEI180ポイント)、日本的情緒と音楽を効果的に用い、独自性が際立ったことで視聴者への印象定着力が高く評価された。
一方で、CMによる飲用意欲は高まったものの、視聴者の関心を引きつける「広告注目指数」は平均を下回る結果に。クリエイティブを通じて製品の魅力は一定程度伝わっているものの、著名人起用が多く見られ、カテゴリ内の差別化という点で課題が指摘された。