オリエンテーションの質を変えるふたつの要とは D2C dotのプロデューサーチーム「組(くむ)」が解説

オリエンテーションの質を変えるふたつの要とは D2C dotのプロデューサーチーム「組(くむ)」が解説
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 クライアントのあらゆる課題をさまざまな手法により解決していく総合デジタルソリューションカンパニー・D2C dotから、デジタルを中核とした4名のプロデューサー・チーム「組(くむ)」が生まれました。本連載では、「組」のプロデューサー陣が、仕事に取り組むうえでのポイントを紹介していきます。初回は「オリエンテーション」についてです。

 こんにちは。「組(くむ)」の安積(あさか)です。私はデジタルを専門とするプロデューサーとして、クライアントが抱えるマーケティング課題をデジタルの力で解決することを仕事としています。

 早速ですが、「プロデューサー」と聞いてどんな人を思い浮かべますか?また、どんな役割を期待するでしょうか。おそらく想像される仕事の内容や、人物像はさまざまかと思います。

 私は、「プロデューサー=プロジェクトを実現するプロ」だと考えます。プロジェクトを実現する方法はさまざまです。検討すべきことや関わるメンバーの多さから、案件が進むにつれて「なにを、どこを最終的に目指して進んでいるのだろう」と、しばしば立ち止まったことがあるという経験をもつ方も多いのではないでしょうか。

 そうならないため、あるいはそうなってしまった時、進むべき道を示す。このような人がプロデューサーだと考えます。プロデューサーがどのように課題を解決して、どのようにプロジェクトを実現するか、皆さんにとって少しでも発見があると嬉しいです。それでは第1回、オリエンテーション編を始めていきましょう。

プロジェクトの命運はオリエンで決まる

 さて、「プロデューサー=プロジェクトを実現するプロ」」とお伝えしましたが、オリエンはプロジェクト全体の進路を決める大切なフェーズです。オリエンから企画、制作、運用へと続きます。

 プロデューサーに限らず、プロジェクトが始まるときは「受け手にズバッとはまる、ベストな提案をしたい」と考えるでしょう。プロジェクトを良い方向に進めることができるかどうかは、ほとんどオリエンにかかっていると言っても過言ではありません。

 では、オリエンからベストな一歩を踏み出すには、どんなことに気を付ければよいか。実際にあったプロジェクトを例にしてご紹介します。(今回、最初の相談から最終提案するまでの期間を総じて「オリエン」とします)

 とある企業から、「記事を載せるウェブサイト(ウェブメディア)をつくりたい」という相談を受けました。概要は次のようなイメージです。

案件の概要

  • クライアント:歴史が長く、社員の数も多い大企業
  • 与件:記事が中心のアプリをすでに運営しており、これをウェブメディアとしても展開したい。
  • 理由:収益を上げたいが、アプリを訪れる人が少ないため、ウェブサイトもつくりたい。
  • 備考:オリエン期間は1週間~2週間ほどで、今回はじめてご一緒する企業

 結果からお話すると、無事に実現までこぎつけました。そしてありがたいことに、そのあとも関係は続いています。いろいろな要因があったかと思いますが、いちばんの決め手となったのは「オリエンからの動き出し」だったのではないかと考えています。

 では、具体的に何がうまくいったのか。オリエンを受けてからの動きを、図にまとめてみました。

 ここでのポイントは下記のふたつです。これらを意識すれば、あとは自然と上手くいくはずです。

  • ※1:情報を「聞き出す」ではなく「引き出す」
  • ※2:どれだけ魅力的な「メリット」が示せるか

 ひとつずつ、解説していきましょう。

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