ヤンセンファーマ、VRで掌蹠膿疱症患者の生活上の困難やつらさを再現する医師向け映像コンテンツを提供

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2021/05/15 05:00

 ヤンセンファーマ(以下、「ヤンセン」)は、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)の患者の生活上の困難やつらさを医師により深く理解してもらうことを目的に、VRコンテンツ「Virtual Patient's Journey(バーチャル ペーシェンツ ジャーニー)」の提供を開始した。掌蹠膿疱症は手のひらや足の裏に膿疱(のうほう)が多発し、痛みや痒みをともなう難治性の皮膚疾患。同コンテンツは、医師にVRを通じて患者さんの日常を追体験し、掌蹠膿疱症がもたらす生活上の困難やつらさについて理解を深めてもらうため、ヤンセンと大鵬薬品工業で開発した。

 日本には、約13万6千人の掌蹠膿疱症患者がいると推測されている。手で荷物を持つときや歩行時など「日常生活の何気ない動作が制限される」ことに加え、「水疱や紅斑、膿疱などの症状を人から見られているのではないか気になっている」患者も多く、QOLへの影響は大きいとされている。また、疾患認知度が11.2%と低いことから、周囲の理解を得にくい状況があるという。

 同コンテンツは、仕事と家庭を両立する女性が掌蹠膿疱症を発症してからの10年間を紹介するストーリーとなっています。手荒れのような水疱ができる発症シーン、取引先との名刺交換や、買い物でお釣りを受け取る際に相手が戸惑うシーン、友人に症状を見せ驚かれるシーン、満足できる治療を求め病院を転々とするシーンなどが再現され、患者さんが経験する生活上の困難やつらさを自分のことのように体験することができる。