アイレップ、バーチャルプロダクション技術用いた広告映像を制作 撮影時の場所や時間の制約から解放

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2021/06/04 07:00

 アイレップは、高精細大型LEDディスプレイにリアルタイムエンジンを組み合わせた撮影手法「バーチャルプロダクション(LED WALL + In-Camera VFX)」を使用した、広告映像を制作。ひとつのスタジオで、数ヵ国でロケーション撮影したような映像制作を1日で実現し、従来の制作期間を大幅に短縮して完成させた。最先端のデジタル制作技術を広告制作に取り入れることにより、クライアント企業の広告制作におけるニューノーマルを実現していく。

バーチャルプロダクションを使用した実際の撮影風景(クレジット表記:ベイクルーズ)

バーチャルプロダクションを使用した実際の撮影風景©ベイクルーズ)

 コロナ禍の広告映像制作において、従来型の撮影手法ではさまざまな制約で制作が困難になるケースが生まれている。同技術を用いることにより、撮影における場所や時間の制約から解放され、遠方へのロケーション撮影なく多様なシチュエーションで撮影することが可能となる。

 同技術は、大型LEDディスプレイ、カメラトラッキングとリアルタイムエンジンを組み合わせた撮影手法のひとつ。今回は、そのソリューション開発を進めるソニーPCLから技術協力を受け、演者が立つステージの奥に、8K/440インチのソニー製Crystal LEDを配置して、カメラの動きと連動する3DCGを中心とした背景画像を表示させることにより、これまでの「クロマキー合成」などによる撮影後の映像処理や補正の調整にかかる労力を軽減し、実際に現地で撮影しているような映像制作を実現している。

 同技術を導入することにより、光が反射しやすい商材や、背景が透けている状態を写す必要があるクリアな商材(飲料など)の撮影、バーチャル環境に演者が入り込んだような表現による撮影、また、海外や遠方でのロケーションを必要とする撮影での活用や、室内においてまるで屋外で実施したかのような撮影を可能に。そのほか、屋外撮影による新製品のデザインの漏洩のリスクを減らせるなど、さまざまなクライアント企業の、より効率的・効果的な広告映像の制作を実現する。

バーチャルプロダクションについて

 大型LEDディスプレイ、カメラトラッキングとリアルタイムエンジンを組み合わせた撮影手法のひとつで、3DCGを中心としたバーチャル背景画像を大型ディスプレイに表示し、現実空間にあるオブジェクトや人物を、カメラで再撮影することで、後処理なく背景画像と実写を組みあわせた映像制作を実現する。

今回制作した映像について

 ベイクルーズが運営するファッション通販サイト「BAYCREW'S STORE(ベイクルーズストア)」のEC販促CM制作において同技術が導入された。