前回はリモートワークでのコラボレーションにFigJamをお薦めしました。今回は開発体験におけるコラボレーションに適したツール「Linear」をご紹介します。
開発体験に大きな影響を及ぼすプロジェクト管理ツール。Asana、Trello、Github、Jira、Notion……と選択肢は豊富です。これらを分類すると、詳細を記入して説明しやすい「ドキュメント主体」、タスクをチケット化した「タスク主体」のふたつに分けることができます。
いずれも機能的で使いやすく問題はありませんが、今回はあえて、エンジニアやデザイナーの生産性を高めるために選ぶとしたら何が良いかを考えてみました。
エンジニア・デザイナーのためのツールはスピードが命
私はベンチャー企業で、Trello、Asana、Github、Notionなどを使用した経験がありますが、いずれもスピード感が一致せず代替ツールを探していました。
ここで言うスピード感とは、情報量や操作性のことです。たとえばTrelloを代表とする「タスク主体」なツールでは、タスク量が増えてくると全体的に動作が重くなったり、プロジェクトを切り替えるなどの手間が増え、タスク一覧を見ることが億劫になってしまいました。
またNotionを代表とする「ドキュメント主体」なツールでは、表示速度の問題もありますが、リアルタイムにおけるコミュニケーション速度が明らかな問題点でした。タスクを生成したりコメントをした時のSlack連携が乏しいため、タスク内の細かな会話もSlack上ですることとなり、結果としてノイズや見落としが増え、開発スピードを下げていました。
そこで見つけたのが、今回ご紹介するLinearです。
エンジニア・デザイナーにLinearをお薦めする理由
Linearは自らを「The issue tracking tool you'll enjoy using(楽しんで使用できる問題追跡ツール)」と称しており、クリエイターの問題解決までの生産性を重視して作られています。とくにウェブサービスやアプリなど、ソフトウェア開発を行うチームに最適です。
1.操作感が手に馴染む
表示速度がどのツールよりも早いように感じます。何よりも選ばれるべき理由がこれです。そして表示速度だけでなくショートカットが豊富で、コマンドメニューも多数存在。もちろんマークダウンで記入することができます。
2.コミュニケーション速度が早くなる
Slack通知が強力で、自分が関係しているタスクに変更やコメントがあった場合にはDMで通知が届きます。これにより、見落としを限りなく減らすことができます。それだけでなく、カンバンを柔軟にフィルターできるため、ストレスを少なくすることも可能です。
3.毎日見たくなる楽しさ
テーマカラーは自由に変更が可能で、シンプルなUIが心地良いです。ウェブ版、アプリ版の両方が提供されていますが、どちらも違いはありません。タスクは自動でベロシティが計算され、開発スピードが低下していないかをヘルスチェックできます。