こんにちは。株式会社FinT 運用ディレクターの荻津こはるです。普段は企業さまのInstagram運用に関する企画立案・制作進行・検証を行っていますが、アカウントでは投稿に用いるクリエイティブを撮影する部分から担当しているため、本連載では企画、撮影準備、撮影当日、投稿の4つに分けてノウハウをお伝えしていきたいと思います。
3回めとなる今回は「撮影当日」について、おもにコスメ系アカウントを例に紹介していきます。
撮影当日はおもに、準備、撮影、撤収作業の3つの流れがあります。準備では搬入や事前に手配したものの確認、スタジオ備品の配置チェック、撮影では主にクオリティと進行時間のチェック、撤収時には原状復帰と納品について確認をします。
本題に入る前に、当日の役割分担についても触れておきたいと思います。当日最低限参加するメンバーは、カメラマン、スタイリスト、ディレクター、アシスタントなどです。カメラマンは搬入後の撮影機材の準備を、スタイリストやディレクターは撮影の準備や片付け、スタイリングなどを担当。ディレクターはその中でも進行管理や成果物のチェック、投稿に関わる説明などを適宜行っていきます。次の章から、ディレクターが撮影を進行する際に注意すべき点を詳しく説明していきます。
撮影準備で確認すべき3つの項目
ここからは具体的に気をつけるべきポイントを順番にお伝えしていきます。撮影当日にまず行うべき撮影の準備では、おもに次の3点を確認します。
- 搬入/在庫のチェック
- スタジオの備品チェック
- 使用スペースのチェック
1.搬入/在庫のチェック
前日までに撮影に使用する物品を配送などで搬入している場合を除き、基本的には当日の撮影前に搬入します。その際、持参したものともとからスタジオにあったものが混ざらないよう、持参したものに印をつけておいたり、写真を撮るなどして記録に残しておくことをオススメします。
また、撮影する商品の数や種類なども予定通りすべて揃っているか、最初に確認しましょう。はじめに確認しておくことで、もし不足があった場合に途中で取りに戻ったり買い足して対処することができます。確認のため、在庫や持参物をまとめた一覧表を用意しておくと良いでしょう。
2.スタジオの備品チェック
この項目はおもにハウススタジオの場合に必要となります。ハウススタジオにはさまざまな家具や小物が備え付けられています。使用する家具は実際に撮影で使うスペースに移動しておき、使わない家具などは邪魔にならないようスタジオの端に移動させておきます。動かした物は最後に原状復帰する必要があるため、最初に家具などの配置を写真に残しておくことをオススメします。
3.使用スペースのチェック
在庫の確認と平行して、はじめのうちに関係者(おもにカメラマンとスタイリスト)と撮影場所の再確認をします。最初にどのスペースで撮影するのか、どのスペースは使わないのかを確認することで、撮影に必要な物を置いておくスペースを確保できます。確認をしなかった場合、広げていた荷物をカットごとに動かすことになり、時間をロスする可能性もあるので気をつけましょう。
またあらかじめ考えていた撮影場所と実際のスタジオイメージが合っているかも確認する必要があります。たとえば陽の当たりかたが想像と違っていたり、イメージしていたシーンとスタジオの見えかたが合わないこともあります。自然光を使う場合はとくに想定していた撮影時間に光が入り込むかを考慮し、場合によっては撮影順を調整しておきます。