C&R社、アニメNFTプラットフォーム運営「ANIFTY」をグループ化 メタバースでの流通目指す

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2022/06/04 20:00

 プロフェッショナル・エージェンシー事業を展開するクリーク・アンド・リバー社(以下、C&R社)は、最先端のブロックチェーン技術を使ったプラットフォームの企画、開発、運営を行うANIFTY(アニフティ)をグループ化したことを発表した。

 今後、ANIFTYの運営する日本アニメやコミックに特化したNFT取引のプラットフォーム「ANIFTY」に、C&R社がネットワークする約9万人のアニメ作家や漫画家、イラストレーター、動画制作者などの優れたコンテンツをNFTとして流通させ、世界中のファンを対象としたグローバル市場での収益化と、メタバース(仮想空間社会)でのクリエイティブ流通に向けた新しいビジネスモデル構築に取り組んでいくという。

日本アニメ・コミックに特化したNFTプラットフォーム「ANIFTY」

新進気鋭の日本アニメ・コミック制作クリエイター(公認絵師)が参画
新進気鋭の日本アニメ・コミック制作クリエイター(公認絵師)が参画

日本アニメ・コミック特化のプラットフォーム「ANIFTY」の特徴

  • 出展費用無料、ガス代(暗号資産イーサリアムの取引手数料)無料
  • 公認絵師(アーティスト・クリエイター)自身のSNSにANIFTYへのリンクを掲載した場合の収入優遇
  • 高品質な日本アニメ・コミックを制作するクリエイターだけを公認
  • アクセスエリア107ヵ国(2022年5月末現在)
  • 世界TOP10のトロント大学コンピュータサイエンス学部*ⅲ発のエンジニアが開発・運営

 世界のアニメ市場は、2027年まで年平均9.2%で拡大すると予想されている(EPORTOCEAN発行のレポートより)。そのなかでも日本のアニメやマンガはクオリティが高く、子供から大人まで楽しめるストーリーは世界中から人気を集めている。一方で、アニメーターなど制作者は、深夜にも及ぶ業務や休日が少ないにも関わらず、国内平均年収を下回る状況など、待遇面での課題を抱えている(日本アニメーター・演出協会(JAniCA)の「アニメーション制作者実態調査報告書2019」より)。

 ANIFTYは、日本のクリエイターと世界中のファンをブロックチェーン技術で直接結びつけ、適正な評価と対価を実現するために、日本アニメ・コミック特化のNFTプラットフォーム「ANIFTY」を開設。同社は、東京大学ブロックチェーン学生起業家支援プログラムに採択されたスタートアップで、同プラットフォームは、世界屈指のデータサイエンス学部を持つカナダ・トロント大学発のブロックチェーン技術によって開発されている。すでに公認絵師と呼ばれるクリエイターがデジタルアートを掲載している。

 C&R社は、ライツマネジメント(知的財産の収益化)事業として、海外版権エージェンシーや新人作家の発掘を行う「漫画LABO」の運営、著名漫画のNFT化による新たな収益化を積極的に展開している。また、クリエイティブ開発チーム「C&R Creative Studios」を開設し、ゲームや映像などのコンテンツ開発を進めている。

 今回のグループ化により、C&R社がネットワークする約9万人の漫画家や作家の優れた「デジタルアート(コンテンツ)」を流通させるほか、映像クリエイターの「ショートムービー(動画)」や声優の「音声コンテンツ」などもANIFTYのプラットフォームに流通させる計画とのこと。