「Play and Earn」を目指して SHOPLIST運営のクルーズがブロックチェーンゲームに参入した背景とは

「Play and Earn」を目指して SHOPLIST運営のクルーズがブロックチェーンゲームに参入した背景とは
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2022/11/30 08:00

 ファッション通販サイトの「SHOPLIST.com by CROOZ」を主軸にさまざまな事業を展開しているクルーズ株式会社が、2018年9月にCROOZ Blockchain Labを設立。それから約4年後の今年9月、フィジタルファッションメタバース「SWAGGA」を運営するBlocverse DAOとの戦略的パートナーシップ締結を発表。Web3をはじめ、メタバース事業への本格参入を発表するとともに、少しずつその全貌や取り組みが明らかになってきたCROOZ Blockchain Lab。今回は、代表取締役をつとめる古瀬祥一さんに、参入の背景や展望について話を聞いた。

ゲーム事業の経験を活かしてプロックチェーンゲームに参入

――まずは古瀬さんのご経歴と、CROOZ Blockchain Lab立ち上げの背景、現在の取り組みをお聞かせください。

僕はクルーズの1号社員で、今はクルーズ株式会社の副社長をつとめています。現在のクルーズはファッション通販サイトのSHOPLISTが中心事業ですが、以前はモバゲーやアプリなどのゲーム事業がメインでした。そのゲーム事業は2016年に売却したのですが、当時のゲーム事業のトップが私でした。そうした強みも活かし、ブロックチェーンゲームの領域に参入しようと立ち上げたのがCROOZ Blockchain Labです。

ブロックチェーンゲームは、キャラクターなどをNFTで取引できたり、Play to earnと呼ばれるようにトークンでお金が稼げたりといった新しいゲームの潮流です。著名なNFTゲームの中には、アジアやオセアニアといった、シリコンバレー以外の地域で生まれたものも多くあります。既存のゲームとはまた違う流れで、世界向けに事業を大きく展開できる可能性に魅力を感じています。

一方、メタバースのニーズがまだ顕在化していないなかで、ゲームの需要だけは顕在化していることも重要でした。ヤフオクなどを見ると、ゲームのアカウントが出品されていることもあるようです。レベル上げが面倒、レアアイテムが欲しいなどの理由からです。一般的なゲームではアカウント売買は利用規約違反ですが、ブロックチェーンゲームでは、経験値に該当するトークンの購入や、レアアイテムに相当するNFTの売買ができます。すでに顕在化したニーズがあるため、Web3領域参入の第一歩として、ブロックチェーンゲームに取り組む価値があると考えました。

立ち上げの構想は昨年2021年から始まりました。クルーズとして開発のための資本があったこともあり、かなりスピーディに動き出すことができたと思います。現在は第1弾として、シンガポールの会社「エポックファクトリー」から『PROJECT XENO』というゲームの開発を受託しています。アンバサダーにYouTuberのヒカルさんに加わってもらったり、プロボクサーのフロイド・メイウェザーJr.とコラボしたNFTの販売なども行っています。

ゲーム性が高くトークンが安定した“play & earn”ゲームを目指す

――開発中の『PROJECT XENO』はどういった特徴があるのですか?

『PROJECT XENO』は、PvP(Player versus player)と呼ばれる対戦型ゲームで、オフラインでeスポーツの世界大会が開催できるほどの戦術性を兼ね備えたものを開発しようとしています。

出典:プレスリリース
出典:プレスリリース

くわえて、トークンの価格を安定させるシステム構築にも取り組んでいきたいです。Play to earnの著名なゲームの中には、リリース後に急激に人気が高まってユーザーが一気に増え、それに伴いトークンの価値が高騰するといったことがありました。ただ、ある段階をすぎると、急にトークンの価格は暴落してしまう。要はバブルみたいな状態になってしまうんです。

現在の「Play to Earn」では、ゲーム性が薄いことも起因してか「play」よりも「earn」が主体になっているように思います。ですが僕らはPlay to Earnではなく「Play and Earn」、つまり稼ぐよりも「プレイ」を軸にしようとしています。eスポーツ化を目指しているのもそのためです。

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