ポイントは「楽しく伝えてもらえるか」 イチロー×フィッシャーズコラボの背景
――まずは今回のコラボレーションのきっかけや経緯を教えてください。
尾嶋 CW-Xは、スポーツをされている人の中でも認知率はおよそ10~11%の規模のブランドです。広くお客さまに商品を知っていただくことがブランドの認知を広げるために重要だと思っていたものの、価格帯やいっけん普通のタイツといった見た目もあり、テレビCMをはじめ短い尺ではその良さを伝えることが難しいと感じていました。2021年10月からUUUMさんと取り組みは進めており、そのなかでクリエイターさんに紹介いただく座組みは相性が良いという実感もありました。
池野 そこで、そういった話題づくりが得意な方、かつ体を動かすことと親和性のある方にお願いしたいと考えました。その際にもうひとつ重視していたのは、楽しそうに伝えてくださるかということ。しっかりと良さを語ってもらうよりも、CW-Xの魅力を楽しんで伝えてくださる方がいいなと思い、フィッシャーズさんにお声かけすることにしました。そしてフィッシャーズさんにお願いできるのであれば、イチローさんにもワコールからお願いしようと。「いかに楽しく伝えていただけるか」がポイントだったと思います。
シルクロード おそらくイチローさんと僕らの両方が得意なことをかけ合わせないと、動画としては良くならないし、効果もでないのではないかと考えていました。そのときに僕が「イチローさんとアスレチックやりたい!」というむちゃくちゃなことを言って(笑)。
ンダホ それをお伝えする会議のときも、「この企画とおるかな。そもそもこんな提案していいのかな」ってフィッシャーズみんなで小さく集まってこそこそ話していました(笑)。
シルクロード 正直企画として通るかは不安だったのですが、でも通ったらおもしろいし、提案するのは自由だよなと。そうしたらワコールさんもOKをだしてくださった。その瞬間、この動画は絶対話題になるなと感じました。
尾嶋 イチローさんが野球をしていることに意外性はないですし、じゃあフィッシャーズさんが野球をやる姿を視聴者さんが求めているのかと言ったらそれも違う気がしたんです。CW-X、フィッシャーズさん、イチローさんの良さすべてを引き立たせたいし、かつ視聴者のかたに「おもしろい」「これはためになる」と思ってもらえる動画にしなければ拡散性もない。そんなことを考えながら企画を詰めていたので、打ち合わせやロケハンを何回も重ねました。
池野 もちろんフィッシャーズさんはアスレチックを上手く楽しんでくださるだろうと思ったのですが、イチローさんはこういった撮影がおそらく初めてでした。そのためできることは何か、怪我のリスクが少ないものはどれかなどを考え、僕らが実際に体験している様子を動画に撮影。それをイチローさんのチームに送り、事前に確認していただいたりといったプロセスが想像よりも大変でしたね。