COVID-19によって加速したデジタル化 ウェブマーケターとデザイナーをとりまく環境の変化とは

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 2022年8月以降、テキストを入力するとそれに沿った高いクオリティの画像を⽣成するAI「Midjourney」や「Stable Diffusion」が大きな話題となっています。本連載では、こういったAIをはじめとしたテクノロジーの進化が今後のウェブマーケティングや広告クリエイティブに及ぼす影響や、その変化に対応していく方法などについて、ガラパゴスの代表取締役 中平健太さんが解説します。第1回〜第3回では、フィリップ・コトラー氏が提唱したマーケティング論にもとづき、これまでAI・テクノロジーの進化により変化してきたマーケティング、そしてウェブマーケターやデザイナーの歴史を振り返ります。今回フォーカスするのは、コロナ禍に突入した2020年です。

COVID-19により急速に進むDX

 2020年、世界的大流行となったCOVID-19は、人工知能(AI)、自然言語処理(NLP)、センサー技術、ブロックチェーンなど、さまざまな技術を急激に発展させました。また、ロックダウンのような政策が各国で実施され、フィジカル・ディスタンスをとることが推奨されたことで急速にDXが進み、人々のライフスタイル、価値観、消費行動は大きく変わりました。

 全世界でDXが加速する中、今後「デジタルディバイド」がさらに拡大していくことが想定されています。デジタルディバイドとは、「デジタル化がもたらす可能性を信じている人々」と「そうでない人々」に分かれる状況のことです。テクノロジーの活用によるデータ分析や自動化といったデジタル化が進むと、ビジネスにおける生産性が向上したり、人々の生活がより便利になるなどポジティブな影響がたくさんあります。

 一方、雇用喪失の脅威、テクノロジー企業が消費者の行動や属性データを持つことに対するプライバシー侵害へのおそれ、サイバー上の詐欺や犯罪に巻き込まれることへの危惧など、ネガティブな印象を持つ人々もいます。

 とくにマーケティングに影響を与えているのが、データに対するプライバシーです。デジタル化により、企業やマーケターはさまざまな消費者の行動や属性データを取得・記録できるようになり、それらはビジネスの可能性を広げる重要な資源となりました。ただ、個人データのプライバシーは多くの国で基本的人権のひとつとされ、世界中で法律によってプライバシーを保護する動きも活発になっています。

 加えて、ウェブ上のユーザー行動にもとづく広告配信に利用されているサードパーティCookieが、個人のプライバシー侵害につながるとの見方が広がっていることを背景に、AppleやGoogleはサードパーティCookieの利用に関する規制を強化しています。

 Appleが提供しているブラウザ「Safari」は、ユーザーのプライバシーを守るため、2017年に、サードパーティCookieを利用したユーザーの行動データ収集を規制する「ITP(Intelligent Tracking Prevention)」を実装。その後も徐々に規制を強め、2020年3月にはサードパーティCookieを全面的にブロックしました。Googleも、2024 年後半には提供しているブラウザ「Chrome」でサードパーティ Cookie の段階的な廃止を開始する予定であることを発表しています。

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