イチオシ機能を紹介 Canvaで事業の幅が広がった例も
――Canvaのイチオシ機能はありますか?
いくつかありますので、ここでは3つ紹介します。
プレゼンテーション作成機能、ホワイトボード機能
ただプレゼンを制作できるだけでなく、スライドショーで自分の顔をうつし、動画を作成することもできます。それに加え、スマホをプレゼンのリモコンとして使える機能もリリースしました。実際に日本の会社に向けて、オーストラリアからウェビナーをした際、リモコンで操作するためのURLをZoomチャットでもらい、スライドは先方で投影。私は自分のスマホでスライドをめくりながらお話をしました。またとくにスタートアップ界隈では、ピッチデック(ピッチのプレゼンテーションで使用する資料)を作成する際にCanvaを活用するケースも増えていますね。
そんなプレゼン機能と一緒に使われることが多いのが、昨年9月にリリースしたホワイトボード機能です。アイディアだしやブレスト、反省会などに使われたり、プレゼンの1ページをホワイトボードにすることも可能ですので、仕事効率のアップにもオススメです。
AIを活用した機能
今年3月には、AIを活用し、デザインをさらに簡単に制作するための機能も発表しました。100言語に対応したTranslate(翻訳機能)、不要な素材を選択してワンクリックで消去ができる「Magic Eraser(マジック消しゴム)」、昨年のリリースからさらにパワーアップした「Text to Image(AI画像生成)」など、作業効率アップに役立つ機能も多数そろえています。(noteの参考記事)
――Canvaの活用が成果につながった事例はありますか?
Canvaは個人と法人どちらのユーザーも多いですが、企業が活用することの大きなメリットは、非デザイナーで内製できるため「コスト削減と時間短縮につながること」がひとつ。もう1点は、「仕事効率と生産性が向上すること」です。
たとえばウェブ広告運用代理店のソウルドアウトさんは、デザイナーがCanvaのバナーテンプレートを作成し、それを各営業や広告運用担当者に展開することで、現場の担当者でもバナーを作成することができるようになったそうです。これにより、より効率的にPDCAを回すことができますよね。
また、アイズという企業さんは、ネット広告の運用部隊にデザイナーがいなかったため、広告クリエイティブの制作は行っていませんでしたが、事業拡大のためクリエイティブの外注を視野に入れていたそうです。そんななかCanvaを使ってみたところ、デザイナーではないメンバーでもクリエイティブを作ることが可能になったため、クリエイティブ制作も提供メニューに加えたとのこと。Canvaによって事業の幅も広がった好例です。
――最後に、今後Canvaで取り組んでいきたいことや展望についてお聞かせください。
先ほど少し触れたとおり、Canvaには、すべての行動の根底に「世界一価値ある会社になる」「世界で最もいいことをする」という2Step Planがあるため、引き続き全社でこれに向かって邁進していきたいです。
また、去年9月にCanvaはデザイン・プラットフォームから「ビジュアル・ワーク・スイート」へと進化し、デザインをする場所だけでなく仕事もできてしまうプラットフォームになりました。きれいな文章を書くのであればCanva Docsで作ることができます。Canva Docsで作った資料であれば、ボタンひとつでプレゼンに変換してくれますし、仕事仲間とブレストをするならホワイトボードが役立ちます。あらゆる仕事がCanvaの中で効率良くできてしまうのです。
日本チームとしては、日本のユーザーにとってより使いやすく、作りたいものを作れるようにしていきたいですね。そして、多くの人たちに素敵な成果を出してもらい輝いてほしいです。
――植山さん、ありがとうございました!