EMARF、ChatGPTを活用したものづくりツール開発に着手 AIとの会話から3Dモデルを自動生成し加工依頼も

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2023/05/11 17:00

 木材のクラウドプレカットサービス「EMARF」は、ChatGPTを活用し、会話から3Dモデルを生成することができるツール「EMARF AI(仮称)」の開発に着手したことを発表した。この新しいツールにより、ユーザーは設計スキルがなくても、AIとチャットするだけで、想像しているものを即時3Dモデル化することが可能となる。すでに、同ツールによって生成された3DモデルをEMARFで加工依頼可能な段階まで開発が完了している。

 本ツールの正式ローンチに向けて、デザインから制作までを一気通貫で行うVUILDがこれまで培ってきた接合部や構造強度などを含むノウハウをデータ解析しパタン化することで、AIで生成できるデザインのバリエーションを増やしていくほか、CADやデザインのスキルがなくても、誰でも簡単かつ迅速にオリジナルのものづくりができるように開発を進めていく。

 「EMARF AI」は、ChatGPTを活用した、AIとの会話から3Dモデルを自動で生成するデザインツール。チャットから自動生成された3Dモデルは即座に図面化され、ボタンひとつでEMARFにて注文することができる。

 つくりたいもののイメージを、AIに伝えるだけでデザインモデルができあがるため、CADやillustratorなどの設計ソフトを使えない人や、設計スキルがない人でも、イメージどおりの家具や空間をつくることが可能に。また、デザインの補助ツールとしても利用できる。

開発の背景ーEMARF AIが解決する課題ー

 「誰もが自分の暮らしを自分の手でつくることができるような世界にしたい」。そんな想いで2018年にサービス提供を開始したEMARF。しかしその中で、「つくりたいものはあるけれど構造や接合部の設計の仕方がわからない」「どのようにデザインすればいいかがわからない」「設計ソフトを使えない」などの声をユーザーからいただくことも多く、設計プロセスのハードルの高さに何度も直面してきた。

「設計することがハードルなのであれば、そのプロセスを簡略化し、ハードルを下げることが必要なのではないか」

 EMARF AIの開発は、そんな課題意識からスタート。理想の暮らしを自らの手でつくることが、誰しもにとってあたりまえになる未来を目指す。今後、正式ローンチを目指し、さらなるデータ解析やシステム構築を進めていく。

ツールの特徴

AIとのテキスト会話で3Dモデルを自動で生成

欲しいもののイメージをAIにチャットで伝えるだけで、自動で3Dモデルを生成。その後、細かいサイズや形状に関する指示をテキスト入力すると、生成された3Dモデルのデザイン編集ができるため、思い描く理想のデザインに限りなく近づけることができる。

そのまま制作依頼が可能

自動生成された3Dモデルのなかから、気に入ったものをEMARFで加工依頼することができる。接合部や構造強度も自動で生成されるため、モノづくりが初めての人でも安心して制作することができる。制作金額の見積も自動で算出され、注文するとデジタル木材加工機「ShopBot」で加工された木材パーツが、組み立てるだけの状態となって1週間程度で手元に届く。

今後開発予定の機能

  • 家具だけではなく空間を構成する建築部品を自動生成する機能
  • 接合部や構造強度を自動生成する機能
  • CNCルーター加工以外の、制作を自動生成する機能