はじめまして。短尺動画制作ラボの運営、広告運用代行などのマーケティング支援と自社商品の越境EC事業を行っている株式会社ココラブルの佐藤義也です。ダイレクトレスポンス×SNS広告の運用に携ってちょうど10年が経ち、現在は大手メーカーからスタートアップなどのお客さまの支援に携わっています。
今回の連載では、今まで私が培ってきたダイレクトレスポンス×ショート動画のノウハウをわかりやすくお伝えしていければと思います。初回のテーマは「ダイレクトレスポンス×ショート動画の可能性」についてです。
そもそも、ダイレクトレスポンス広告とは
広告に関わりのある方なら「ダイレクトレスポンス」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。ダイレクトレスポンスは私たちの身の回りに多くある広告形態のひとつで、たとえばテレビやインターネットで「今すぐお電話を!」「20代の女性限定!今すぐクリック!」といった呼びかけはすべてこのダイレクトレスポンス広告の一例です。
「ダイレクトレスポンス」という名前が示しているように、消費者に直接的な行動を促す広告なのですが、ほかの広告にはない特徴があります。それは、その効果を直接測定できることです。各広告がどれだけの反響を生んでいるのかが明らかになり、それにもとづいて広告戦略の修正や分析をすることが可能です。
ショート動画はバズらせないと意味がない? 今ショート動画がアツい理由
そんなダイレクトレスポンス広告のなかで、今アツいのがショート動画です。これには3つの理由が考えられますが、そのひとつめは、市場規模が大きく成長していることです。
今まで静止画の需要が高かったインターネット広告市場ですが、数年前から「これからは動画の時代だ」と言われ続けてきました。そして、この1年から1年半の間で、静止画よりも動画の需要が高まってきたことを私自身も感じます。
実際に、サイバーエージェント社が2022年国内動画広告の市場調査を実施したデータでも
、2022年はその市場規模が約5,600億円だったのに対して2026年には1兆2,451億円を見込むとの予測が出ており、動画広告市場のさらなる拡大が予想されています。
ふたつめがTikTokの登場です。各プラットフォームに大きな影響を与え、LINEは「VOOM」、FacebookやInstagramは「リール」「ストーリーズ」、YouTubeは「YouTube Shorts」という名称で、それぞれがTikTokを意識したショート動画機能の追加や充実に投資していることはご存知の方も多いのではないでしょうか。
3つめは、若年層を中心にショート動画が大きな支持を得ており、視聴時間が増加していることです。先ほど挙げたTikTokの登場に端を発し各媒体でも縦型動画が普及してきたことによって“ながら視聴”が増え、場所や時間に縛られずにスマートフォンで視聴できるショート動画のニーズが高まっているのです。
ここ数年で大きく変わったインターネット広告市場ですが、私がダイレクトレスポンス広告を運用しているなかでよく耳にする内容があります。それは「ショート動画はバズらせないと意味がない」という言葉です。ですがこれらはすべて、誤解なのです。
たしかにオーガニック投稿でバズることも大切かもしれません。しかし、バズることがなくても広告を通して売上を着実に上げるショート動画クリエイティブを制作することはもちろん可能です。