海外のトレンドをリアルタイムで追うには? 各国で旬なSNSコンテンツとともにMeltwaterが解説

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2024/05/09 11:00

ツールを活用し、リアルタイムで海外トレンドを追う方法とは

 こういった海外SNSのトレンドを追うために有効なのが、Meltwaterのソーシャルリスニングツールだ。ここから同社の吉田氏が、デモを交えながら「Radarly(ラダリー)」「Klear(クリアー)」「Audiense(オーディエンス)」といった3つのツールの活用方法を紹介した。

Radarly(ラダリー)

 このツールは、AIが画像や動画に映る背景情報(ロゴ、オケージョン、人数・性別、国・言語、感情、テキスト、ハッシュタグ、エンゲージメント率、日時、場所など)を検知し、分析可能な状態で収集する。

「テキストだけの投稿に比べて、動画や画像の投稿には非常にたくさんの背景情報や投稿者の情報が含まれています。動画や画像を分析対象に含めるだけで、データの数は5倍、10倍に増えます」(吉田氏)

Meltwater Japan株式会社 Enterprise Account Executive 吉田 純一氏
Meltwater Japan株式会社 Enterprise Account Executive 吉田 純一氏

 デモ動画では、あるビール会社のロゴを読み込ませた際のダッシュボードを紹介。テキストが一切なくても画像のみで収集でき、またユニフォーム上などの歪んだロゴであっても、AIの補正で正しく収集・分析ができる。また、ロゴと一緒に映るもの(デモではビールやボトルなど)も検知し、それらの画像に絞っての収集や分析も可能だ

 Radarlyでは感情分析も行うが、ポジティブであるかネガティブであるかといった抽象度だけでなく、愛、喜び、楽しさ、わくわく、憎しみ、嫉妬といった具体的な感情もAIが分析してダッシュボードに表示。また「おいしい」などの具体的な発話を検知する「感想」という機能もある。

 収集されたデータは、インプレッションやエンゲージメント数などでソートしての表示も可能。簡単なクリック操作で瞬時にデータが切り替わり、さまざまな角度から収集・分析できる点もポイントだ。

Klear(クリアー)

 Klearは国内外のインフルエンサーを発掘・分析し、ツール上で直接コンタクトもできるソリューション。プロモーション依頼後の効果測定までワンストップで管理できる。

 操作方法も平易で、プラットフォームを選び、キーワードやハッシュタグなどを検索すれば良い。フォロワー数、性別などの条件で絞ることもできる。検索結果をクリックすると、実際のコンテンツと分析データを表示。AIによるスコアリングもあり、判断の参考になる。起用したいインフルエンサーはリスト化して管理ができ、ツール上で直接プロモーションやキャンペーンの依頼、および効果測定・分析も可能。海外のインフルエンサーを発掘してプロモーション依頼することで、インバウンドをビジネスにつなげる効果も期待できる。

Audiense(オーディエンス)

 AudienseはX限定ツールだが、自社や競合企業のフォロワーを非常に細かく分析できるのが特徴だ。フォロワーの興味関心、世帯年収(米国のみ)、学歴などのほか、よく見る情報源やメディアも推測して収集。自社や競合他社のファンを深く理解し、より効果的なターゲティングやクリエイティブが実現できる。さらに、制作したクリエイティブをシームレスにXのターゲティング広告として利用することも可能だ。

トレンドを知り、より“刺さる”コンテンツ作成を

 インバウンドはV字回復し、今後はタイなど東南アジアからの観光客の増加も見込まれる。本セッションでは、訪日客が多いアジア圏の国や地域で、SNSでの情報収集が意思決定につながっていること、また、同じトピックでも国や地域ごとに受け止め方やコンテンツスタイルが異なることがデータをもとに示された。そうした違いやトレンドを理解することで、より効果的なクリエイティブによるプロモーションが展開できる。

「同社のソーシャルリスニングツールがあれば、リアルタイムでトレンドを把握し、収益につながるコンテンツ制作のヒントを得ることが可能です」と樋口氏は語り、セッションを締めくくった。

インバウンドや海外進出に必要な「世界の消費者インサイト」を調査

Meltwaterでは、ニュースメディア、TV、ブログ、掲示板、SNSなどのデータを世界中から収集し、さまざまな切り口で分析できます。自社や競合のブランド・商品、国別や年齢など属性別のトレンドなど、気になる分析テーマがございましたら、ぜひ一度Meltwater公式サイトからお問い合わせください。