ゆめみ、新入社員向けのオンボーディング支援にRAGを活用した生成AIを導入

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2024/06/17 18:15

 ゆめみは、新入社員の効率的なセルフオンボーディングを実現するため、RAG技術(Retrieval-Augmented Generation:大規模言語モデルがユーザーの質問に答える際、外部のデータベースやインターネットから情報を引き出して回答を補完する手法)を活用した独自の生成AI環境を構築した。これにより、新入社員は膨大な社内情報から必要な情報に迅速にアクセスでき、セルフオンボーディングをスムーズに進めることができる。

生成AIを用いたQAシステムの全体像
生成AIを用いたQAシステムの全体像

 同社はこれまで、アジャイル組織やティール組織を採用し、全員CEO、有給取り放題、給与自己決定などの数々のユニークな制度を導入してきた。こうした環境で新入社員が早く組織に馴染めるよう、セルフオンボーディングの仕組みを整備している。

 しかし、変化し続ける組織で情報の増加と更新が続くなかで、新入社員が必要な情報にたどり着きにくかったり、メンターやバディもすべての情報を把握し切れていなかったりするなどの課題があった。

 この課題を解決するため、同社は生成AIを活用した独自システムを構築。このシステムは、Slackをインターフェースとして採用し、クラウド上に専用のSlack botアプリケーションとRAG技術を組み合わせた環境を提供する。これにより、社内のNotionドキュメントから必要な情報を抽出し、大規模言語モデルを用いて質問に応答することができる。

 今回の取り組みで得た生成AIの技術やノウハウは、社外のDX推進にも活用される予定。また、オンボーディングに関するナレッジも、同社の人事制度や福利厚生、育成システムなどを集約した社内向け情報ポータルサイト「ゆめみオープンハンドブック」を通じて外部に展開していく。