前回の記事では、TikTokアカウントの企画術についてお伝えしました。今回は撮影初心者に向けて、YouTubeなど横長の長尺動画とは異なるTikTokならではの撮影方法についてお届けします。
撮影に入る前の準備で大切なこと
実際の撮影テクニックをお伝えする前に、撮影前に心がけておくと良いポイントを紹介します。意外と見逃しがちなので、しっかりチェックしておきましょう。
演者に気持ちよく出てもらう
動画に出演している方が楽しくないと、それが視聴者にも伝わってしまいます。多くの出演者は俳優ではなく一般の方だと思いますので、演技で無理やり楽しく見せるにも限界があります。丁寧なコミュニケーションや、スケジュールを押し付けず出演者の予定を先に聞くなど、普段からスムーズなやりとりを心がけてください。また、撮影本番の際も自分自身がいちばん楽しくいられるよう意識すると良いでしょう。
撮影段階から「編集」プロセスを気にかける
TikTok運用でもっとも時間のかかる作業が編集でしょう。そのため撮影段階で編集点をなるべく少なくすることが、工数を減らすコツです。編集でよくある悩みも撮影段階で改善できることがほとんど。下記に手間が増えてしまいがちなポイントと対応策を示すので、参考にしてみてください。
演者同士の声が被っていて使えない
撮影中にこのケースが起こってしまったら、「すごく良かったのですが声が被っていたので、もう一度今の流れをお願いします」などと指示をして撮り直す。
アドリブで撮影するため、同じセリフを何度も言ってしまい、編集でカットが多く大変
一度止めて「別のパターンのセリフもいただけますか?」と指示を出すだけでなく、自分でもセリフを考えて提案する。
撮れ高が足りない
撮影中にどれくらいおもしろいシーンがあったかをある程度把握し、足りないと感じたら「こういうパターンももらえますか?」と指示を出す。
画角が同じで単調な動画になっている
「別画角からも欲しいのでもう一度お願いします」と指示を出し追加で撮影する。
これらを改善するためには、撮影前に「編集後の理想の完成イメージ」を持っておくことが重要です。「動画の始まりかた」「途中の流れ」「オチ」「画角」「動き」「カット数はどのくらい必要か」など具体的なイメージがあるほど、撮影段階での完成度が増していきます。また、上司と思い描いている理想にズレがあると編集をやり直さなければならない可能性もあるため、上司のチェックが必要な方はすり合わせをしながらイメージを固めていきましょう。