素材を入稿すると自動でAIが動画を生成 インハウスAI動画編集クラウド「VIDEO BRAIN」の特徴とは

素材を入稿すると自動でAIが動画を生成 インハウスAI動画編集クラウド「VIDEO BRAIN」の特徴とは
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2020/05/07 08:00

 編集部が注目のクリエイティブ関連サービスを紹介していく本コーナー。今回は、オープンエイトが提供するインハウスAI動画編集クラウド「VIDEO BRAIN」をピックアップ。同社の広報担当の方にお答えいただきました。

――まずは御社の事業概要について教えてください。

自然言語処理とコンピュータービジョンを中心とする独自のAI技術を開発し、アルゴリズム・ソフトウェアモジュール群からなる”OPEN8 CORE TECHNOLOGY”を保有するコンテンツテクノロジーカンパニーです。動画広告事業や動画メディア事業で培った動画コンテンツ制作・配信ノウハウと、AI技術を組み合わせて開発したインハウスAI動画編集クラウド「VIDEO BRAIN」や動画自動生成機能などのAPI提供を通じて、企業による情報発信の支援を行っています。「AI×SaaSであらゆる企業の情報流通戦略の成長ドライバーとなる」ことを事業コンセプトに下記3つの事業を展開しています。

  1. SaaS事業:企業向けに、インハウスAI 動画編集クラウド「VIDEO BRAIN」(ビデオブレイン)の提供を行う。
  2. API事業:アルゴリズム・ソフトウェアモジュール群からなる”OPEN8 CORE TECHNOLOGY”をAPIで提供。
  3. MLaaS(Machine Learning as a Service)事業:企業が保有するプライベートデータを基に独自のモデルを構築し、”OPEN8 CORE TECHNOLOGY”と組み合わせてオリジナルソリューションの開発を行う。

――インハウスAI動画編集クラウド「VIDEO BRAIN」にはどういった特徴があるのでしょうか。

「誰でも簡単、どこでも動画作り放題。」がコンセプトのインハウスAI動画編集クラウドVIDEO BRAINは、AIのサポートで誰でも簡単に高品質なストーリー性のある動画を数分で編集できるクラウドサービスです。未経験者のために作りこまれた操作画面で、パワーポイントを使うような感覚で動画を簡単に作成することができます。

――なぜ VIDEO BRAINを開発しようと思ったのですか?

オープンエイトが運営する、おでかけ動画マガジン「ルトロン」では編集部が日本各地のスポットを取材撮影、編集してコンテンツ化していました。

その中で着目したのが編集工程です。編集工程は専門性が高く時間もかかるため、この部分をテクノロジーによって効率化することができれば、動画の活用を検討している一般企業にも利用してもらえるサービスになるのではないかと考えました。そこで、ルトロンに掲載した1万本を越える動画や数億回におよぶ再生実績をもとにAIに動画を学習させ、映像の編集作業を効率化させるテクノロジーを独自で開発しました。

そうやって生まれたのがインハウスAI動画編集クラウド「VIDEO BRAIN」です。手持ちの静止画やテキストデータをアップロードし、それをAIがサポートすることで、ストーリー性のある1本の動画を自動で編集することができます。

通信環境の高速化やデジタルサイネージの多様化が進み、これまでテキストと静止画で伝えられてきたコンテンツは次々と動画に置き換わっていくのではないかと考えています。

企業からの情報発信も同様です。ただ「動画を作る」という作業は専門性が高く費用も時間もかかるので、一部の大手企業でしか活用できていない状況です。そんな中、この「VIDEO BRAIN」というサービスは、あらゆる企業がリテラシーや資金などに関係なく、動画をはじめとしたリッチコンテンツによって情報発信を行い、ビジネスを加速するサービスとなることを目指しています。

――イチオシの機能はありますか?

自然言語解析と画像解析の技術を用いて編集工程における作業をAIがサポートする「AIアシスト機能」です。被写体に合わせた切り抜きやテロップ配置、アニメーション追加、また、動画の中からマッチする箇所を見つけ出しシーンに反映したり、長いテロップを読みやすい箇所で改行・切り替えを行うことが可能です。

――VIDEO BRAINをどのような人たちに、どのような場面で使ってほしいですか?

コロナ禍で、会社説明会、商談、社内コミュニケーションなど、企業のあらゆる活動がオンラインに切り替わっています。教育現場においてもオンラインで授業を実施する学校も少しずつ増えてきました。そのようなオンラインでのコミュニケーション材料を作るツールとして、VIDEO BRAINを活用してもらえたらと考えています。

――これから搭載予定の新機能、また今後の展望などについて教えてください。

VIDEO BRAINには、用途別のテンプレートは静止画やテロップを差し替えることで、商品紹介動画や業務マニュアルなどがさらに簡単に作成できる機能がありますが、コロナ禍でニーズが高まっている飲食店向けテイクアウト訴求やオンライン説明会向け企業紹介といったテーマのテンプレートも追加していく予定です。

また、SNSアカウントを紐づけると、投稿した動画コンテンツのユーザー反応を分析できることができる「VIDEO BRAIN Analytics」β版を2020年5月中旬にリリースします。

VIDEO BRAINで作成した動画コンテンツをSNSに投稿できるほか、ユーザーインサイトなどが一覧表示されるダッシュボードから動画編集画面へシームレスに遷移できるなど、これまで複数のツールをまたぎ煩雑だったSNS運用をワンストップで実行できるようになります。

今後は、SNSやオウンドメディアを通じた情報発信はもちろん、業務マニュアルや採用向けコンテンツなどにも活用できるよう機能の拡充を図ることで、WordやPowerPointなどのように、部門を問わず日常の業務で使われるサービスを目指していきたいと考えています。