ノキア、次世代のデータセンターネットワーク発表 Appleいち早く採用、AR/VRなどの利用増に備え

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2020/07/13 07:00

 フィンランド・エスポーに本社を置くノキアは最新のネットワーク・オペレーティング・システム(NOS)と宣言型のインテントベースの自動化および運用ツールキットを発表。データセンターのファブリックを再定義した。

 これにより、クラウドやデータセンターを構築する企業は、5Gやインダストリー4.0のようなテクノロジーの変化による急激なトラフィックの増加や絶え間ない変化に直面しても、オペレーションの拡張や適応が可能になる。

 新しいNokia Service Router Linux(SR Linux)NOSとNokia Fabric Service Platform(FSP)は、世界規模のウェブスケール企業、たとえば、データセンターでテクノロジーを導入しているAppleなどと共同開発された。

 同社ソリューション製品の詳細は、次のとおり。

NokiaSRLinux

 同社の実証済みのSROSを活用したインターネットプロトコルスイートをベースに構築。SROSは、実証済みの拡張性、耐障害性、相互運用性を備えた強固な基盤で、IPネットワークおよびインターネットで世界中で導入されている。

 同製品は、ハードウェアに依存せず、標準的なLinux上で動作。モデル主導型の管理、きめ細かなテレメトリのストリーミング、gRPCやプロトコルバッファなどの最新のインタフェースを備えた基盤となるアーキテクチャを実装している。すべてのアプリケーションの可視性を高め、より細かな制御を可能にする、より簡単なプログラミング機能を提供。ユーザーのNetOpsチームが選択した言語で、新しいアプリケーションと運用ツールの開発用に最先端のNDKを提供する。

NokiaFSP

 宣言型のインテントベースの自動化および運用ツールキット。SRLinuxおよびマルチベンダーデータセンターインフラストラクチャ向けに、機敏でスケーラブルなネットワーク運用を実現する。

 同製品は既存の運用システムと容易に統合可能。ネットワーク設計、テスト、およびトラブルシューティングに使用できるリアルタイムファブリックシミュレーション用の独自のデジタルサンドボックスを提供。FSP認定の設計により、ファブリックの設計時間が短縮され、0日目、1日目、2日目のプランニング作業が簡素化されるという。

 大規模で成長しているクラウド開発者のコミュニティでは、現在、クラウドベースのアプリケーションの需要と、AI、機械学習、AR/VRなどの新しいテクノロジーの利用急増に直面している。こうしたコミュニティでは、無秩序に広がるデータセンターを操作および監視するために、ネットワークコンポーネントのかつてないレベルのカスタマイズと柔軟性が求められていた。