ソニーは、交通系ICカード「Suica」、そのほか電子マネー機能やAmazonが提供する音声サービスAlexa、VO2 Maxの推定などが可能な活動ログ機能を搭載した、新型スマートウォッチ「wena 3(ウェナスリー)」を2020年11月27日(金)に発売する。
wenaシリーズは、2015年にクラウドファンディングで発案/開発者・對馬哲平の学生時代からの構想を実現するかたちで事業化、2016年に一般発売が開始された。第3世代となるwena 3は最薄部6.9mmの腕時計バックル部にスマートウォッチ機能を集約し、通知の閲覧やタッチ操作ができる大画面タッチディスプレイも搭載している。バックル部に機能が集約されているため、お気に入りの腕時計や想い出の腕時計のヘッド部はそのまま、スマートウォッチにすることができるという。
同製品は、手持ちの時計ヘッドや好みに合わせてバンドを選べるよう、腕時計としての高級感を追求したwena 3 metal、カジュアルな印象のwena 3 leather、スポーティーに使いこなせるwena 3 rubberの3タイプを展開。また、法人向けにwena 3モジュール(バックル部)の販売も開始する。
加えて、同製品に適したヘッド部も2種発売。デザインは、インダストリアルデザイナー山中俊治氏とカーデザイナーファブリツィオ・ジウジアーロ氏が手掛けた。また、同製品をベースにコラボレーションした「wena 3 -PROMASTER Edition-」、「wena 3 -BRIGHTZ Edition-」、「wena 3 -SEIKO Mechanical Edition-」も発売する。
同製品の主な特徴は、次のとおり。
Suicaを含めた複数の電子マネーに対応
楽天EdyやiD、QUICPay(クイックペイ)などの電子マネーだけでなく、交通系ICカードSuicaにも対応。同製品のバックル部をかざすだけで、鉄道・バス、買い物などで利用することができる。また、残高確認やwena 3アプリでの利用履歴の確認も可能。なお、wena 3アプリはiOS/Android版ともにSuicaに対応する。なお、Suicaの対応は11月下旬を予定しているとのこと。
Alexa搭載
同製品のボタンを押して話しかけることで、今日の天気の確認や部屋の電源のオンオフなど、Alexaの機能を使うことができる。また、外出先からでも、Alexaに話しかけることで、たとえば帰宅するまでにエアコンをつけておくなど、モバイル端末ならではの使い方も可能だという。
大画面タッチディスプレイ搭載
バックル部のディスプレイを上下左右にスワイプすることで、通知やスケジュール、天気予報やアラームなどさまざまなアプリケーションへ簡単にアクセスすることができる。スマートフォンを取り出さずに、日常に欠かせない情報を確認することができる。
より充実した活動ログ機能
歩数や消費カロリーに加え、最大酸素摂取量(VO2 Max)や4段階の眠りの深さ、ストレスレベルやエネルギー残量(Body Energy)をチェックすることが可能。デュアル光学式心拍センサーとソニー独自のアルゴリズムにより、日々の活動をより強力にサポートする。
Qrio LockとMAMORIOにも対応
スマートロック「Qrio Lock(キュリオロック)」と、紛失防止機能「MAMORIO Inside(マモリオインサイド)」にも対応。スマートフォンを取り出さなくても、同製品から容易にQrio Lockの解施錠ができる。また、万が一紛失した場合でも、MAMORIOの機能で同製品の所在地を確認することが可能。なお、同機能は後日対応予定となっている。
選べる3種のバンドラインアップ
腕時計としての高級感を追求したwena 3 metal、カジュアルな印象のwena 3 leather、スポーティーに使いこなせるwena 3 rubberの全3種類。wena 3 metalはシルバーとプレミアムブラック、wena 3 leatherはブラウンとプレミアムブラックのカラーバリエーションを用意し、合計5モデルのラインアップとなっている。手持ちの時計ヘッドや好みに合わせて、バンドを選ぶことができる。
wena 3 metal本体にはあらかじめ22mm 幅のエンドピースが取り付けられている。wena 3 leatherに付属しているレザーバンドは22mm。異なるラグ幅のヘッドを取り付ける場合には別売りのアクセサリーの購入が必要となる。wena 3 rubberにヘッドを取り付ける際には別売りのエンドピース、エンドピースコネクタの購入が必要となる。
また、同製品はグッドデザイン賞を受賞。評価ポイントは次のとおり。
- アナログ時計の良さを残しながらスマートウォッチの機能も欲しいというニーズに対しての回答となるプロダクト
- 自分のお気に入りの腕時計をスマートウォッチにでき、長く愛用することを可能にした新しい発想
- 本来であればスマートウォッチの画面は表側に来るのが通常だが、このプロダクトは裏方役に徹し、内側のベルトの部分にすべてのスマート機能を収めている
- 企業の枠を取り払い、ほかの時計メーカーもこのプロダクトを取り入れられるBtoBビジネスを可能にしている
そのほか、デザイナーによるデザインのヘッド部2種、腕時計メーカーとのコラボモデル3種も発売したとのこと。
- 工業製品のデザインを手掛ける山中俊治氏が時計ヘッド部をデザイン
- イタリアのカーデザイナー ジウジアーロ氏が時計ヘッド部をデザイン
- シチズンの本格スポーツウオッチブランド「PROMASTER」とのコラボモデル
- セイコーのブランド「BRIGHTZ(ブライツ)」とのコラボモデル
- セイコーの機械式時計とのコラボモデル
ソニーは腕時計メーカーとの協業も発表しており、セイコーウオッチとは2021年1月15日(金)に共同開発した「wiredwena」2モデルと「wiredwena攻殻機動隊SAC_2045コラボ」2モデルを発売。
シチズン時計とはパートナーシップ契約を締結しており、2021年夏頃、シチズンの提供するIoTプラットフォームサービスRiiiverにwena 3を対応予定。RiiiverはIoTデバイスやさまざまなサービスをつなぐことができる、マイクロ・コミュニティ・サービス。また、今後シチズン時計は腕時計のバンド部分にwena 3を搭載させた商品の開発・販売と、wena 3モジュールの外販を行っていく予定とのこと。