富士フイルムがGFX100に新機能 約4億画素の画像を忠実な色再現で撮影、デジタルアーカイブに活用へ

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2020/11/30 05:00

 富士フイルムは、ラージフォーマットセンサーを搭載したミラーレスデジタルカメラ「FUJIFILM GFX100」(以下、「GFX100」)向けに、新機能「ピクセルシフトマルチショット」を開発した。約4億画素の画像を忠実な色再現で撮影・生成できる機能で、美術品や建築物など文化財のデジタルアーカイブ用途に適している。同社は、同機能の利用が可能なGFX100用ファームウェア「Ver.3.00」と専用ソフトウェア「FUJIFILM Pixel Shift Combiner」(以下、「Pixel Shift Combiner」)の無償提供を開始する。

 美術品や建築物など貴重な文化財の今の姿や美しさを劣化させずに後世に残すためのひとつの手法として、現在デジタル情報として記録・保存するデジタルアーカイブが用いられている。

 同社は、2019年6月に、高精度なボディ内手ブレ補正機構を搭載したGFX100を発売。今回、同製品の用途を、写真分野のみならず、デジタルアーカイブ分野にも広げるため、今回の新機能を開発した。

 同機能では、同製品のイメージセンサーを超高精度にシフトさせて自動撮影を行うことで、1回のシャッターで16枚の画像を取得し、さらに専用ソフトウェアPixel Shift Combinerを用いて取得した画像を処理することで、約4億画素の画像を生成できる。イメージセンサーのシフトによる自動撮影で各画素にすべての色情報を取得できることから、忠実な色再現と細部にまで至る高い解像力を実現する。なお、イメージセンサーのシフトを高精度にコントロールするメカニズムには、同製品のボディ内手ブレ補正機構を活用している。

 撮影画像の処理には、Pixel Shift Combinerを使用し、Digital Negative形式(DNG/Adobe Inc.によって開発された画像ファイル形式)のRAWファイルで保存することが可能。また、現像ソフトウェア「Capture One」を使用すれば、汎用性が高いTIFF(静止画用画像データの記録方式のひとつ)形式などの画像として現像することができる。

同機能の主な特徴

 GFX100のボディ内手ブレ補正機構により、イメージセンサーを超高精度にシフトさせて自動撮影を行うことで、1回のシャッターで16枚の画像を取得。さらに専用ソフトウェアPixel Shift Combinerを用いて、取得した画像を処理することで、約4億画素の画像を忠実な色再現で生成することができる。

「ピクセルシフトマルチショット」の原理(イメージセンサーのシフト)

 同機能は、次のふたつのプロセスからなる16枚の連続撮影を行うことで実現している。

①正確なRGB情報を取得するプロセス

 すべての画素で正確なRGBの色情報を取得するために、イメージセンサーを1画素ずつシフトさせて4枚の撮影を行う。

②画素を微細化するプロセス

 ①のプロセスを0.5画素ずつシフトさせながら4回繰り返すことで、画素を微細化し4倍の解像度を実現。

 専用ソフトウェアPixel Shift Combinerを使用して、撮影画像を1枚のDNG形式のRAWファイルに合成。さらに画像編集ソフトウェアCapture Oneを利用すれば、汎用性の高いTIFF形式などの画像に変換できるため、慣れ親しんだフローで約4億画素の画像を生成することが可能。

同機能を用いたデジタルアーカイブの事例/西本願寺|白書院(国宝)
同機能を用いたデジタルアーカイブの事例/西本願寺|白書院(国宝)