グローバルに展開するB2B SaaS企業adjust(アジャスト)は、2020年のクリスマスから年末・年始にかけてのグローバルと日本におけるアプリの使用状況を調査し、結果を発表した。
新型コロナウイルスの感染者数の増加が止まらず、世界各地でロックダウン措置が導入されるなか、同社の最新データではこの年末、消費者が人々とつながりやエンタメコンテンツを楽しむために、スマートフォンに大きく依存していたことがわかった。
同調査データを見ると、多くの大規模集会が禁止された2020年、人々はソーシャルコミュニケーションアプリで友人や家族と連絡を取り合っていたことを示している。グローバルではクリスマス当日に、ソーシャルコミュニケーションアプリのインストール数が12月平均を25%上回る結果に。日本では、年末シーズンに人々が普段よりも多くテキストメッセージや通話をしており、大晦日にソーシャルコミュニケーションアプリのインストール数が19%増、セッション数が12%増となった。
さらに、グローバルにおいて規制が敷かれる状況下でも多くのユーザーが年末を楽しもうとしていたことが判明。クリスマスイブとクリスマス当日の傾向を見ると、たくさんの人が料理を作り、クリスマスソングを流してお祝いしていたことがうかがえる。
グローバルの傾向と日本の傾向を比較した結果は、次のとおり。
- フード&ドリンクレシピアプリの12月24日と25日のグローバルにおけるインストール数は12月平均を61%上回り、セッション数は23%増加。大晦日には、インストール数は43%増、セッション数は17%増に。一方、日本においてはクリスマスにそれほど大きな増加を見せなかったが、大晦日のセッション数は24%増となった。
- フードデリバリーアプリはグローバルにおいて12月25日に落ち込みを見せ、インストール数は平均の30%減、セッション数は27%減となった。しかし元日には立ち直り、インストール数は41%増、セッション数は32%増。一方日本においては12月中大きな変化は見られなかった。
- 音楽アプリの利用はグローバルにおいて年末シーズンに増加。12月25日は音楽アプリのインストール数がグローバルにおいて平均を75%上回り、12月31日にも6%増となった。また、日本においては大晦日にインストール数が23%増加していた。
さらに同調査によると、グローバルにおいてヘルス&フィットネスアプリの利用はクリスマス期間中に大幅に減ったものの、ユーザーは1月の第1週目に本格的に動き始め、インストール数は12月平均の89%増、セッション数は24%増に。カロリー計算アプリでも同様の傾向が見られた。クリスマス当日には利用が減ったものの、1月の第1週目にはインストール数が91%増、セッション数が34%増だった。日本でも2021年、身体を鍛えることを目指すユーザーが多く見られ、ヘルス&フィットネスアプリのインストール数は12月平均の35%増、セッション数は8%増となっている。また、カロリー計算アプリの利用も増加しており、インストール数が53%、セッション数が10%上回る結果となった。
自己啓発の点においては、語学学習アプリのインストール数が1月の第1週目にグローバルで35%増と、多くのユーザーが新年に語学の習得を始めようとしていることがわかった。日本においても大幅な増加を見せ、語学学習アプリのインストール数は、1月の第1週目に35%増となった。
メール受信箱管理ツール、To Doリスト、カレンダーなどのプロダクティビティアプリの利用も増加を見せ、1月初旬にグローバルにおいてインストール数が51%、セッション数が12%増加した。また、日本のユーザーにおいては、プロダクティビティアプリのインストール数は、1月の第1週目に17%増となり、セッション数は5%増となった。