LINEリサーチでは、日本全国の15歳~59歳の男女を対象に、2020年2月頃からアメリカで広がり、日本でも今年2021年に入り賑わいをみせている音声SNSサービス「Clubhouse(クラブハウス)」について調査を実施した。
1.「Clubhouse」の認知は2割弱
音声SNSサービス「Clubhouse」について知っているか、また知っている場合は使っているかについて訪ねたところ、1月30日の調査時点では、サービスを「知っている」割合は全体で2割弱となり、約8割が「知らない」と回答。「知っている」割合は10~20代がほかの年代に比べると高く、10代では26%、20代では34%であった。
実際に「いま使っている」または「招待まち」という、利用者または利用意向者の割合は、全体では2%とまだごく少数となっている。
Clubhouseは2021年に入ってから日本でもリリースされたばかりの新しいサービスで、現在はiOSのみに提供されている(Androidは2/1現時点では未提供)。また、アプリを入れて登録することはできるものの、すでに利用している人に招待をされないと参加することができない仕組みになっていることもあり、現状はまだ利用者が増えていない様子がうかがえる。
2.アプリのコンセプトを読んで「使ってみたい」割合は2割強、もっとも利用意向が高いのは10代
「Clubhouse」のサービス概要を確認してもらい、使ってみたいと思うかについて尋ねたところ、「使ってみたいと思う(※1)」割合は全体で22%と2割強程度、一方「使ってみたいと思わない(※2)」の割合は54%と半数以上になっている。
※1:「使ってみたいと思う」は、「ぜひ使ってみたいと思う」、「機会があれば使ってみたいと思う」の割合をまとめたもの。
※2:「使ってみたいと思わない」は、「あまり使ってみたいと思わない」、「まったく使ってみたいと思わない」の割合をまとめたもの。
年代別にみてみると、10~20代は、ほかの年代と比べ利用意向が高い傾向。認知率の高い年代でもあったので、ほかの年代よりも興味の度合いも高い傾向にある。また、年代があがるほど「どちらともいえない」の割合が高くなっており、どんなサービスかまだあまりよくわからず、何とも言えないという気持ちがうかがえる。
3.「使ってみたい理由」/「使ってみたいと思わない理由」とは
「使ってみたいと思う」と回答した人、「使ってみたいと思わない」と回答した人それぞれにその理由について回答してもらった。
「使ってみたいと思う人の理由」(ぜひ/機会があれば使ってみたいと思う)
- 文字だけでは伝えられない感情を表現できるのはとても楽しそう(女性/20代)
- 話題だし、どんなものか試してみたい 流行に乗遅れたくない(男性/30代)
- 直接会って話すことが避けられる世の中で、文字だけでなく声で会話できるのはいいと思う(男性/10代)
- オフレコの話が聞ける(男性/40代)
- 招待制ということで、治安がいいと思うから(男性/30代)
- 自分の好きな著名人が利用しているため(女性/10代)
- 自分の興味があったり、キッカケがあればと思った(女性/50代)
「使ってみたいと思わない人の理由」(あまり/全く使ってみたいと思わない)
- 音声でつぶやきたい内容が特になく、他人にオープンな状態で自分の声を聞かれるのはあまりいい気がしないから。(女性/30代)
- 招待を転売してると聞いて、イメージが悪いから(男性/40代)
- 音声で何かやりとりするのがあまり好きではない(男性/20代)
- Twitterもたまに見るだけで自分から発信する事があまりないので、音声版Twitterを使うとは思わないから(男性/40代)
- 人と話すのが苦手なので躊躇いがある。今使っているTwitterだけで十分(女性/20代)
- サービス内容を見て、既存のSNSで充分だと思ったため(女性/30代)
- 音声は恥ずかしい(男性/50代)
- プライバシーが心配だから(女性/10代)
LINEリサーチでは、今後も国内最大級のアクティブな調査パネルを基盤に、さまざまな調査を定期的に実施していく。
調査について
- LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査
- 調査対象:日本全国の15歳~59歳の男女
- 実施時期:2021年1月30日~1月31日
- 有効回収数:1054サンプル
なお、市場の性年代別構成比にあわせて回収。また、表/グラフ中の数字は小数点以下第一位または第二位を四捨五入しているため、合計しても100%にならないことがある。