多摩美術大、東京ミッドタウン・デザインハブに新拠点開所 空間デザインは同学の深澤直人教授

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2021/02/20 06:00

 多摩美術大学は、2021年4月1日、東京ミッドタウン・デザインハブに、同学が持つ創造性と美意識を社会とつなぐ場「Tama Art University Bureau」(通称:TUB)を開所する。同拠点は、“まじわる・うみだす・ひらく”をコンセプトに、さまざまなステークホルダーや企業、社会人と行うオープンイノベーションによる新しい価値の創出、学生だけでなく子どもから社会人まで幅広い層に向けたデザインやアートのプログラムの提供、学生作品の展示・発信という、3つのアクティビティを通じてアートやデザインの力を社会に対して開いていく場を目指す。

ネーミング&ロゴデザイン

 TUBという愛称は英語で入浴やバスタブを意味しており、デザインやアートの力で日常とは違った心地よさや刺激に浸るための場所になりたいという意味が込められている。ロゴデザインは、バスタブを模したUをポイントし、全体に柔らかな曲線を用いることで、肩肘張らずにいつでも気軽に訪れてもらえる場所になることを意図している。

TUBの空間デザインについて

 企画展、ワークショップ、レクチャー、研究会や会議など多様な活動を展開する場として、空間デザインは深澤 直人教授(多摩美術大学 統合デザイン学科)が手がけた。

 同拠点の特徴は次のとおり。

デザインハブの利点を活かしたオープンイノベーションの場

 日本のデザインの中核を担うデザインハブ(日本デザイン振興会、日本グラフィックデザイナー協会) との連携や、デザインやアートの発信拠点でもある東京ミッドタウンおよび近隣のデザイン、アート施設とのコラボレーションなど都心にある複合施設である利を活かして、今まで同学と接点のなかった企業や団体とのつながりを通じて新しい価値の創出を図る。

デザインやアートを社会に実装するための教育の場

 大学生や大学院生に限定せず、子どもから社会人まで幅広い層に向けての教育を通じたデザインやアートの社会実装を行なっていく。

美術大学の学生が生み出した成果を社会に発信

 これまで美術大学のなかで生み出された成果は、卒業制作展や有志によるグループ展、また学内での展示など限定的な場所でしか接することができなかった。今後はTUB という恒常的な拠点を活用して学生たちが何を感じ、何を生み出そうとしているのかを積極的に発信していく考え。また、国内外の美術大学を中心に連携しながらデザインやアート、そして教育のこれからを議論していく場としても機能させていく。