LASSIC(ラシック)が運営する、「場所に依存しない働き方」を推進・支援する情報を発信するウェブメディア「テレワーク・リモートワーク総合研究所(テレリモ総研)」は、世の中が「オンラインシフト」したメリットに関するアンケート調査を全国20歳〜65歳の男女を対象に実施した。
まずテレワークをしている人・していた人を対象に「テレワークの良かった点」についてたずねた。
通勤でのストレスがなくなった 男性 59.68%/女性 64.55%
もっとも多かったのは、「通勤ストレスがなくなった」という回答だった。通勤ラッシュですし詰め状態の電車、渋滞にはまって一向に進まない車やバスでの通勤は、大きなストレスになっていたことがうかがえる。地方移住のメリットを紹介する雑誌やウェブサイトでも、「満員電車からの解放」がランキング上位に挙げられているケースがしばしば見受けられることからも、通勤時間の有無が精神衛生に大きく影響しているといえる。
プライベート時間が充実した 男性 40.68%/女性 39.88%
前述のとおり、通勤がなくなったことにより通勤に充てていた時間をほかのことに費やせるようになったことで、浮いた時間を有効活用できていると感じている人が多いと推測される。
人間関係のストレスがなくなった 男性 23.66%/女性 33.14%
テレワークは社員同士のコミュニケーションが希薄になるのではという懸念の声もあるが、実際には人間関係のストレスが軽減されたと感じている人が多かった。
次に、「オンラインシフトしてよかったと感じる点」についてたずねた。
社内会議、顧客商談のための移動時間が削減され仕事が効率化した 男性 42.8%/女性 37.6%
男女ともに、仕事の移動時間が削減されたことにメリットを感じている人が最多となった。前述の通勤時間を含め、時間を大幅に消費する「移動」はコロナ禍以前から課題となっていた。特に、営業職など1日の間に複数の顧客先へ訪問するような移動の多い職種は、商談や打合せのオンライン化によって時間の使い方が大きく変化したと推測される。
メールやビジネスチャットツールが常用化し、やりとりのログが残るようになった 男性 28.3%/女性 23.9%
男性の回答で、次に多かったのは「やりとりのログが残ること」だった。顔を合わせる機会が減ることで口頭のやり取りも減少し、メールやビジネスチャットツールなど「テキストベース」の会話が増えることで、仕事に関する記録が残りやすくなった。これにより、「言った、言わない」の水掛け論は格段に少なくなったと考えられる。
浪費が減った 男性 25.3%/女性 34.3%
女性の回答で、2番目に多かったのが「浪費の減少」。今回の調査期間はコロナ禍ということもあり、買い物に行く頻度自体が減った、テレワークへの移行によって仕事帰りのウィンドウショッピングをしなくなったなど、「ついつい衝動買いや無駄遣いをしてしまう」機会そのものが減少した結果と推測される。一方、商品の選択から決済までボタンひとつで容易に完了してしまうECサイトを利用する頻度が増え、逆に浪費が増えてしまったというケースも見られた。
全国のどこからでもセミナー参加が可能にになった 男性 20.6%/女性 22.7%
コロナ禍をきっかけにセミナーやイベントのオンライン化も急進し、開催地を気にせず自宅から参加できるものが増えた。参加したいセミナーやイベントがあっても、開催地が遠くて行けない…とあきらめていた人にとっても、オンラインシフトによる影響は大きかったことがうかがえる。
調査概要
- 調査期間:2020年9月1日~2020年9月4日
- 調査対象:全国20歳〜65歳のテレワーク/リモートワークを経験したことがあるワーキングパーソン男女1,077名
- 調査方法:インターネット調査