大日本印刷(DNP)は、東京アニメセンター in DNP PLAZA SHIBUYAにおいて、リアルの街や商業施設とアニメ・マンガ・ゲームなどのコンテンツを連動させて、地域の商業施設や観光スポットを周遊する動機づけとなる新たなエンターテイメント体験を生活者に提供する「地域共創型観光サービス」の開発を開始した。
その取り組みの一環として同社は、スクウェア・エニックスが行う、ゲームやアニメの世界を実際の街で楽しめる周遊型イベント事業「FIELD WALK RPG」に参画。第1弾の企画イベントとして、同社のコンテンツである「新すばらしきこのせかい」を題材とした、渋谷エリアの周遊型イベントを実施している。
地域共創型観光サービスについて
同社は独自の「P&I」(印刷と情報:Printing&Information)の強みである、膨大な情報を安全・安心に扱う処理能力や多彩な表現技術などと、パートナーの強みを掛け合わせて、リアルとバーチャルの双方を行き来できる新しい体験価値と経済圏を創出する「XRコミュニケーション事業」を展開している。その一環で、東京アニメセンターにて、アニメ・マンガ・ゲームなどのコンテンツホルダーと協業し、リアルとバーチャル双方の多様な表現手法を使ってコンテンツの魅力を発信するとともに、生活者とコンテンツや企業をつなぐ新しいコミュニケーションモデルの創出に取り組んでいる。
今回同社は、XR技術やコンテンツを活用した次世代の観光スタイルの確立を目指し、東京アニメセンターがある渋谷にて、自治体や商業施設と連携した観光サービスを開発。同サービスは、街や商業施設などでのサービス体験とコンテンツ体験を連動させるもので、生活者はスマートフォンアプリを使ったゲームやイベントに参加しながら実際の街を訪れて、物語を通して街や施設の魅力を体験可能。XR技術による演出やゲーム要素を取り入れたシナリオにより、訪れた場所ならではの特別な体験ができるようにすることで、街の周遊の動機付けを図るとともに、街や商業施設への集客や販売促進につなげる。
周遊型イベント事業「FIELD WALK RPG」への参画
スクウェア・エニックスが実施している「FIELD WALK RPG」は、ゲームコンテンツと実際の街を連動させて、街の中でゲームやアニメの世界が体感できる周遊型イベント事業。同社は、地域共創型観光サービス開発の一環として同事業に参画している。
生活者は、スマートフォンアプリを使って参加し、実際の施設内にあるオブジェクトやPOPを認識したり、キャラクターと会話したりしながら、謎解きや宝探し、バトルなどのゲームを楽しむことができる。「スマートフォンを通じたデジタルの世界」と「リアルの世界」を行き来しながら物語を進めていく。また、商業施設での購買や飲食店での飲食などもゲームの展開に連動する。
参加者の位置情報がゲームと連動し、さらにゲームの物語に実際の商業施設や場所が組み込まれているため、より深い没入感を体験することができるとのこと。
今後同社は、同取り組みをモデルケースとしてサービス開発を進め、全国各地へ、XR技術とコンテンツを活用した地域共創型観光サービスを拡大する予定だという。