フラー、次世代の筑波山登山体験ができるスマホアプリ開発 ARフラッグ、デジタル登山届など搭載

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2021/11/07 12:00

 フラーは、ARC地域研究センター(以下、ARC)、筑波大学芸術系の原忠信准教授、つくばトレイルガーディアンズ(以下、TTG)、ターバンと連携し、筑波山と登山者をつなぐスマートフォンアプリ「Mount Tsukuba」を開発した。

 筑波山登山アプリ「Mount Tsukuba」は、App Storeで公開された(iOS版単体での提供)。同アプリはウィズコロナ時代における強靭で自律的な地域経済の構築に向け、企業の生産性向上や新しい生活様式への対応といった地域の課題解決に最先端デジタル技術を活用する茨城県の「DXイノベーション推進プロジェクト」の一環として開発。より楽しく安心・安全な筑波山登山体験の創出を目指し、地元・つくばに縁がある企業や団体、研究・教育機関が共同で取り組んできた。

アプリのコンセプト・機能について

 同アプリは筑波山登山アプリで、筑波山の3S(Safey×Sustainable×Share)の実現を目指し開発された。アウトドアフィールドにデジタル技術を掛け合わせることで、新しくて楽しいアウトドア体験を生み出すと同時に、現実のアウトドアフィールドをより重層的かつ安心・安全に活用することをアプリのコンセプトとした。

 同アプリの主な機能は、次のとおり。

筑波山で登山家気分 ARフラッグで新しい山頂体験

 アプリ内のAR(拡張現実)カメラを起動すると、いつでもどこでもオリジナルデザインの「ARフラッグ」が出現する。登頂時の記念撮影などの際に活用することで、筑波山での体験をより楽しく、特別なものにすることができる。ARフラッグ付きの写真はカメラロールに保存される。

アプリで容易に提出ができる「デジタル登山届」

 山岳遭難時に警察や消防が捜索・救助活動を行うための手掛かりとなる「登山届」がアプリで容易に提出できる機能を搭載。これまで頻発していた登山届未提出による遭難事故発見の遅れを防ぎ、遭難事故対応の迅速化につなげることで、これまで以上に安心・安全な筑波山登山に貢献する。

ビーコン連動による新しい登山体験

 登山道10コース+ふたつの山頂に設置されているビーコンをスマホで検知すると、オリジナル缶バッジと引き換えできるアプリ内チケットを獲得できる。多様なコースも楽しんでもらうことで特定の登山道の混雑緩和や登山客の分散を図るとともに、グッズの収集をひとつの楽しみにアプリユーザーが筑波山に再来訪することを促す。

 主要機能のほか、アプリをダウンロードするともらえる数量限定チケット「オリジナルボトル水」や「温泉割引チケット」も用意。主要機能以外にも登山開始から下山後までおトクに楽しめるさまざまなサービスを搭載している。

 同アプリの機能は今後のアップデートとともに順次拡張していく予定。新たな機能をもとに、幅広い参加者へ新しい登山体験をさらに届けていくとのこと。

 さらに同アプリは、筑波山地域におけるデジタルを活用したより魅力あるアウトドア空間の創出に向けた先行的な実証実験となっている。実証実験で得た成果や知見を生かし、「Safety×Sustainable×Share筑波山3Sデジタル体験創出プロジェクト」は茨城のアウトドア空間全体に取り組みを拡大し、楽しさの最大化とともに安心・安全で地元にも歓迎される茨城県をデジタルの力で後押しする。

フラーの支援について

 なお、同アプリの開発にあたって、同社はこれまで手がけてきたアウトドア・イベント・レジャー系のアプリ開発やデジタル領域での支援の経験を活かし、アプリ全体の企画立案からデザイン・開発・テスト、他プロダクト含むプロジェクト全体のマネージメントを担当した。

筑波山でユーザー体験と機能について議論するフラーやプロジェクトのメンバー

筑波山でユーザー体験と機能について議論するフラーやプロジェクトのメンバー

参考:各企業・組織・団体の役割について
  • ARC:プロジェクト全体管理・統括
  • 筑波大学:プロジェクト全体のアドバイジングおよびアートディレクション
  • フラー:アプリ開発およびコンテンツ開発
  • TTG:アプリと連動した筑波山のサイン・トレイル整備
  • ターバン:コンテンツ開発およびアプリ実証実験・広報、プロモーション